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水辺ウォーキング:水都東京1「リバーループ霊岸島」:日本橋川水門~亀島橋

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「水辺ウォーキング:東京」を始めました。
「水辺ウォーキング:大阪」は、既に先行して始めています。
大阪については、大阪「水の回廊」を一周した様子を綴りました。
大阪同様に、先ずは東京下町の都心部にあるリバーループを歩きます。
記念すべき「水辺ウォーキング:東京」の第1回は、亀島川・隅田川・日本橋川沿いを歩きます。

川沿いを歩きながら、水景や史跡、神社仏閣などを楽しみ、当地の肴や酒も楽しみます。
気の向くままに、様々な箇所に立ち寄り、その様子を綴りたいと思います。

ちなみに、「水辺ウォーキング:大阪」については」、下記の記事をご覧ください。

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目次

1.「リバーループ霊岸島」とは?

霊岸島は、住所でいいますと、東京都中央区新川1丁目~2丁目になります。
北東は日本橋川、南東は隅田川、南西は亀島川、北西も亀島川に囲まれた島です。

位  置 川  名 
北東側(川)日本橋川
南東側(川)隅田川
南西側(川)亀島川
北西側(川)亀島川
Δ表1.リバーループ亀島

特徴としては、亀島川の上流端には日本橋川水門があり、亀島川の河口には亀島川水門があります。
両水門とも、高潮対策を目的として設置された水門です。
したがって、亀島川の区間に限り、高潮から守られた安全地帯となります。

また、隅田川に面する護岸は、「隅田川テラス」といわれる水辺遊歩道が設置されています。
前面が隅田川となり、解放された空間を形成し見晴らしも良く、この区間の隅田川テラスに限っては、街の表舞台となっています。
いわゆる「スーパー堤防」です。
日向ぼっこを楽しむ人や散策、ジョギングを楽しむ老若男女も多くいます。

隅田川以外の日本橋川・亀島川沿いには、川の護岸ギリギリまで建物が立ち並び、川は裏扱いとなっています。
ただし、亀島川の亀島川水門から少し上流側の右岸には、約200mほどの水辺遊歩道が整備されています。
その対岸の左岸には、小規模な船舶係留施設が設置されています。

2.「リバーループ霊岸島」ウォーキングルート

「リバーループ霊岸島」ウォーキングルートを下図に示します。

図1.「リバーループ霊岸島」:ウォーキングルート図
Δ図1.「リバーループ霊岸島」
ウォーキングルート図

亀島川の第1番橋である霊岸橋からスタートし、下流へ向けて歩きます。
亀島川の河口は隅田川となり、そこから隅田川の上流へと向かいます。
永代橋の上流側に、日本橋川の河口があり、そこから日本橋川の上流へと向かいます。
日本橋川の豊海橋・湊橋・日本橋川水門まで行きましたら、「水辺ウォーキング:水都東京「リバーループ霊岸島」」は終了です。

3.亀島川ウォーキング:日本橋川水門→亀島橋

先ずは、亀島川の上流端に相当する日本橋川水門から亀島川を下流へ向かうことにします。
その詳細のルート図は、下図の通りです。

図2.亀島川ウォーキング:ルート図(日本橋川水門 → 亀島橋)
Δ図2.亀島川ウォーキング:ルート図
(日本橋川水門 → 亀島橋)

3-1.霊岸橋付近の「串八珍」にて腹ごしらえ

水辺ウォーキングを始める前に、霊岸橋付近の亀島川左岸にある「やきとり串八珍」にて腹ごしらえをします。

ここで、さばみそ煮定食を注文しながら、日本酒の銘柄を確認します。
日本酒が好きな筆者としては、酒と肴の点検を欠かせません。

店員や客と、亀島川水辺遊歩道の設置について、よく話をします。
「早くできるといいですね!」と、同意をしていただけます。
こうして川沿いの飲み屋に入る目的は、決して飲酒だけではありません。
水辺遊歩道の近隣住民に対する啓発活動が、主な目的です。(ウソやろ!)

たまに、道頓堀川の「とんぼりウォーク」という名の水辺遊歩道のブログをスマホで見せながら、「もっと良いものができますよ!」と、煽っています。

ちなみに、道頓堀川の「とんぼりリバーウォーク」という名の水辺遊歩道については、下記の記事をご覧ください。

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3-2.東京グレートツアーズ

同様に亀島川左岸にあり、「やきとり串八珍」の隣にある店が、「東京グレートツアーズ」です。

「東京グレートツアーズ」は、
  ・サイクリング
  ・カヤック
  ・ランニング
というアウトドアアクティビティを通して、東京を観光案内するツアー会社です。

筆者もカヤックをたしなむ者の一人です。
過去に常磐橋の船着場をスタート・ゴール地点として、日本橋川 → 隅田川 → 神田川 → 日本橋川と「リバーループ東京」を漕いだ経験があります。

この会社の代表と2019年に話をし、亀島川水辺遊歩道の設置について話をし、同意していただきました。
もちろん口頭だけの話です。
過去に似たような話を、中央区役所へ相談しに行ったことがあるとのことでした。
また、「貸店舗なので大家さんにも連絡をしておく必要がありますね!」とのことです。
当然のことです。

住民の意向については、中央区役所:吉田副区長に連絡をしています。
店としても、目の前が亀島川であり、そこに水辺遊歩道が設置されますと、客も入り易くなるとの返事をいただきました。

図3.中央区副区長へ住民意向を連絡
Δ図3.中央区副区長へ住民意向を連絡

3-3.亀島川始点:日本橋川水門(にほんばしがわすいもん)

「東京グレートツアーズ」を北東(上流側)へ向かい、霊岸橋から亀島川の始点となる日本橋川水門を見学します。

写真5は、霊岸橋(亀島川の下流側)から見た日本橋川水門です。
東京都建設局による耐震補強工事が行われていました。(2021年3月4日)

亀島川の河口にある亀島川水門と併せ、高潮対策を目的として建設された水門です。
2つの水門により、少なくとも亀島川の区間に限っては、高潮に対する安全度が格段に増します。
大阪の東横堀川にある東横堀川水門と道頓堀川にある道頓堀川水門とに非常によく似た形状となります。

3-4.亀島川1番橋:霊岸橋(れいがんばし)

霊岸橋は、亀島川第1番目の橋です。

3-5.霊岸橋~新亀島橋:右岸をぶらぶら

霊岸橋を後にし、2番目の橋である新亀島橋を、右岸を通り目指します。
左岸にも上記において紹介しました面白い店がありますが、右岸も負けていません。
「WALL STREET」や「ギョバー」といったレストランや酒場などが点々とあります。

色々な店に入っては、店員や客と話をして、亀島川水辺遊歩道の設置について啓蒙をしています。
同意はされても、反対されることはありません。

3-6.亀島川2番橋:新亀島橋(しんかめじまばし)

亀島川第2番目の橋が、新亀島橋です。

新亀島橋の左岸下流側橋詰に、ベトナム料理「DOCTOR PHO」があります。
亀島川に面していますので、食べながら人や船の往来を見ることができます。

新亀島橋の右岸上流側橋詰に、新亀島橋の案内石碑が建てられていましたので、その内容を下記に引用します。

新亀島橋

 新亀島橋が初めて架けられたのは、明治15年(1882年)3月、長さ15間(約27m)、幅3間(約5.4m)の木橋であったと記録されています。
その後、大正15年(1926年)3月に関東大震災後の復興事業により、鋼桁の近代橋として架け替えられ、幅も15mと3倍近くに広がりました。
 新亀島橋の名前は、この橋の下流に位置し、元禄の時代から架かる亀島橋に対して新の字を冠し、新亀島橋と名が付けられました。
 茅場町側の橋詰付近は、昭和の初め頃まで亀島町と呼ばれており、その昔、瓶(かめ)を売るものが多かったことに由来し、瓶島町がその起こりといわれています。
江戸時代には、町奉行配下の与力たちの屋敷が並び、また亀島川に臨む亀島町は水運を活用していたであろう米穀問屋が多い町でした。
 新川側は、菱垣廻船や樽廻船が往来し、上方から来る下り酒と呼ばれる酒を扱う酒問屋で賑わいを見せ「江戸新川は酒問屋をもって天下に知られ」と言われるほどでした。
 時代は平成となり、亀島川の耐震護岸整備の一環として生まれ変わった新亀島橋は、地域と亀島川の歴史的な関わりをを基調として、「廻船」をモチーフにデザインされました。
「歴史と文化を後世に伝える架け橋」として、江戸情緒をたっぷり取り入れ、各所に浮世絵風の意匠を凝らしています。

橋梁の諸元
建設年次:平成7年8月
橋  長:30.5m
有効幅員:15.0m、車道:9.0m、歩道:3.0m×2
形  式:鋼床版ラーメン橋

平成9年9月 中央区

3-7.亀島川3番橋:亀島橋(かめじまばし)

亀島川の第3番目の橋は、亀嶋橋です。
亀島橋界隈は、江戸時代に活躍した人物が、多く関わっている地です。

亀島橋界隈に所縁のある武人・文人・芸術家・技術者の案内板が、立てられていましたので紹介します。

3-7-1.堀部安兵衛(ほりべやすべえ)武庸之碑

亀島橋の右岸上流側の橋詰に、赤穂浪士で有名な堀部安兵衛の武庸之碑が建立されていました。
堀部安兵衛は、赤穂浪士四十七士の中で、一番の剣の達人です。
吉良邸(現在の墨田区)討入り前に、亀島橋近辺に潜んでいた模様です。

それもそのはず、当時の霊岸島には江戸湊があり、全国から様々な物資と共に情報も入りました。
潜伏しながら情報収集を行っていたと考えられます。

ちなみに赤穂市は、兵庫県の南西端にあります。
筆者は兵庫県神戸市出身で兵庫県三木市在住ということもあり、赤穂市へは毎年、大石(内蔵助)神社へ参拝しに行きます。

3-7-2.芭蕉(ばしょう)句碑

亀島橋の右岸下流側の橋詰に、俳人である松尾芭蕉の「芭蕉句碑」が立てられています。

芭蕉句碑に記載されている俳句と、立て看板に記載されている案内文を引用します。

芭蕉句碑

菊の花 咲くや石屋の 石の間(あひ)

元禄六年(1693年)

「芭蕉句碑」案内板

俳人松尾芭蕉(1644年~1694年)の句。
元禄六年(1693年)作。
「藤の実」「翁草」「芭蕉句集」などに所収。
この句は、「江戸名所図会」三ツ橋の挿絵に八丁堀にてとして載っている。

中央区水とみどりの課

ちなみに松尾芭蕉は、神田上水の工事現場において、現場監督をしていたという伝説が残っています。
当時、俳句だけでは食べれなかったのかもしれません。

3-7-3.東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)

亀島橋の右岸下流側の橋詰に、東洲斎写楽と伊能忠敬の案内板が立てられていました。
先ずは、東洲斎写楽の案内文を引用します。

東洲斎写楽

江戸時代の浮世絵師。
天明から寛政年間の人。
 1794年(寛政6年)5月から翌1795年の正月までの10か月間で、役者絵、相撲絵の版画約140点を制作した。
 写楽は、それまでの常識を覆す雲母(きら)摺りの豪華な背景と、リアルな表情と姿態を描き、日本を代表する浮世絵師の一人として世界に知られている。
 写楽の生涯や正体は不明な点が多かったが、幕末の考証者:斎藤月岑(げっしん)は、「増補浮世絵類考」(1844年)で、「写楽は江戸八丁堀に住む阿波藩の能役者の斎藤十郎兵衛」と記載した。
 さらに、1997年(平成9年)埼玉県越谷市の法光寺に残る過去帳に「江戸八丁堀地蔵橋に住み、阿波藩に仕える斎藤十郎兵衛が1820年(文政3年)3月7日に58歳で死亡した」との記述が発見され、「写楽と斎藤十郎兵衛が同一人物」で、ここ八丁堀に居住していたとの説が注目されるようになってきた。

3-7-4.伊能忠敬(いのうただたか)

同様に、伊能忠敬の案内文を引用します。

伊能忠敬

1745年(延享2年)~1818年(文政元年)。
近代的日本地図作成の基礎を築いた人。
現在の千葉県佐原市内で名主を務めていたが、52歳の時に江戸に出て西洋天文学の勉強を始めた。
56歳から72歳にわたり、延べ3,737日、約4万kmに及ぶ徒歩の日本初全国測量を行った。
その結果を編纂した「日本沿海輿地(よち)全国・実測録」は、我国の発展に大きく貢献し、海外でも高く評価された。
1814年(文化11年)、深川の隠宅を八丁堀亀島町に移した忠孝は、地図作成を続け、4年後この地で没した。

写真27.亀島橋右岸橋詰にある案内板
Δ写真27.亀島橋右岸橋詰にある案内板

4.まとめ

以上、亀島川を、始点の日本橋川水門から亀島橋まで、水辺ウォーキングしました。
亀島橋界隈において、江戸時代に活躍した人物に縁が多いことを知ることができました。
また、意外と川に面したお店があることに驚かされました。
その傾向は、亀島橋から下流側においても続きます。
その様子については、次回の記事
「水辺ウォーキング:東京2「リバーループ亀島」亀島橋~永代橋」
において綴ります。
よろしければご覧ください。

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この記事を書いた人

◆有限会社エクセイト研究所◆

職務:代表取締役
業務:不動産コンサルタント
   不動産投資(大家業)
   不動産ライター・ブロガー
資格:一級建築士
   1級土木施工管理技士
   宅地建物取引士
   測量士
   定借アドバイザー
   マスタースキューバダイバー
認定:プロクラウドワーカー
   認定ランサーズ
趣味:カヤック一人旅
   水辺ウォーキング
   スキューバダイビング
   メタバース:まちづくり
   サックス:JPOP、JAZZ
   

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