日本は温暖多湿な気候風土であるため、シロアリの生息としては適した環境にあります。
また、木造住宅の割合が多いため、シロアリ被害は国内全域に及び、予防や駆除が必要になります。
「鉄筋コンクリート造の家だから大丈夫!」
「鉄骨造の家だから関係ない!」
と、安心しておられる方はいませんか?
この記事では、
- シロアリ予防とは?
- シロアリ予防は新築でも鉄筋コンクリート造でも必要
- シロアリ予防剤を使った2種類の工事と費用
- シロアリ駆除業者に依頼する費用を安くするコツ
- シロアリ駆除業者の選択方法
- 自分でできるシロアリ予防
について解説します。
シロアリ予防は、被害が発生する前に、シロアリの発生しにくい環境作りを日常的に行うことが重要です。
1.シロアリ予防とは?
1-1.シロアリ駆除との違い
被害状況によっては、駆除作業に要する
・時間
・技術
・作業手間
・処理範囲
が変りますので、費用も大きく異なります。
シロアリ予防とシロアリ駆除の違いを下表にまとめます。
予防と駆除とでは、作業工程や費用に大きな違いが生じます。
1-2.シロアリ発見後、迅速に駆除
シロアリ被害を発見した場合、迅速に駆除することが重要です。
既に床下に、数万匹ものシロアリが発生している可能性があるからです。
また、シロアリ被害が深刻な場合、住宅強度や見た目にも影響するため、被害箇所の修繕工事などが加算し、費用は高騰します。
シロアリ被害に遭う前に、シロアリ予防を行った方が、長い目で見た場合、割安になります。
【PR】 タウンライフ
2.シロアリ予防は新築でも鉄筋コンクリート造でも必要
新築でも鉄筋コンクリート造の家でも、シロアリ予防は必要です。
2-1.新築住宅にシロアリ予防が必要になる時期は5年目
新築住宅でも、5年を経過すればシリアリ予防が必要になります。
理由は、新築時に散布したシロアリ予防の薬剤の有効期限が、5年だからです。
一般的な木造戸建住宅の場合、シロアリ予防として新築時に薬剤が散布されます。
公益社団法人日本しろあり対策協会(※1)が、散布する薬剤を認定しますが、防除効果の保証機関は5年です。
薬剤を散布してから5年経過しますと、効き目が無くなり、その時点でシロアリ予防をしなければ、古い家同様に被害を受ける可能性があります。
そのため、新築の家でも、シロアリ予防を5年目に行う必要があります。
2-2.鉄筋コンクリート造(RC造)住宅にシロアリ予防が必要な理由
鉄筋コンクリート造の家でも、シロアリは発生し、予防を行う必要があります。
理由は、
- 鉄筋コンクリート造の家の中にも、シロアリのエサとなる木材が豊富
- コンクリートのヒビによる隙間からシロアリが侵入可能
- 鉄筋コンクリート造の床下は、気密性・保湿力が高く、シロアリの住みよい
などです。
鉄筋コンクリート造は、家の主要構造部(基礎・床・柱・壁・屋根)が鉄筋コンクリートです。
しかし、主要構造部以外の室内の造作には、木材が大量に使用されます。
また、断熱材もシロアリのエサとなります。
鉄筋コンクリート造の家とはいえ、シロアリのエサは豊富に存在します。
また、コンクリート造は、築年数が長くなりますと、ひび割れが発生し、そのわずかな隙間からシロアリが侵入できます。
したがって、予防が必要になります。
【PR】 タウンライフ
3.シロアリ予防剤を使った2種類の工事と費用
シロアリ予防の工法としては、
・バリア工法
・ベイト工法
の2種類があります。
いずれも薬剤を散布してシロアリを駆除する工法です。
この2種類の工法は、シロアリが既に発生している場合の駆除としても有効な工法です。
それぞれのメリット・デメリット、使用する薬剤について解説します。
3-1.土壌部や家の木部に散布するバリア工法
バリア工法で使用される薬剤を下表にまとめます。
3-2.シロアリに薬剤を食べさせて死滅させるベイト工法
ベイト工法で使用される薬剤を下表にまとめます。
3-3.シロアリ予防や駆除の費用
自分で予防する場合と駆除業者に依頼する場合とでは、費用は大きく違います。
3-3-1.自分でシロアリ予防をする際の費用は3,000円〜9,500円
自分でシロアリ予防を行う場合、薬剤を購入して床下に散布するだけなので、費用は3,000円~9,500円となります。
上記で解説した薬剤を使用してシロアリ予防を行った際の費用を算出します。
【バリア工法の場合】
薬剤1本の価格は、4,000円で2本必要となります。
また、噴霧器の価格は、1,500円ですので、
4,000円×2本+1,500円=9,500円
【ベイト工法の場合】
薬剤の価格は、3,000円~4,000円となります。
上記をまとめますと下表の通りです。
3-3-2.シロアリ駆除業社に依頼する場合の費用は30坪で20万円~30万円
ただし、実際の費用は、業者や工法により異なりますので、事前確認が必要です。
専門業者に依頼して、敷地面積:30坪の戸建住宅をシロアリ予防した場合の費用を算出します。
【バリア工法の場合】
坪単価は、6,000円/坪となりますので、
6,000円×30坪=180,000円
【ベイト工法の場合】
基本料金は、16万円前後となり、総費用は26万円~30万円となります。
上記をまとめますと下表の通りです。
専門業者に依頼した際、費用は高くなりますが、自分で行う場合と比較して行き届かない箇所までムラなく確実に散布しますので、予防効果は高くなります。
【PR】 タウンライフ
4.シロアリ駆除費用を安くするコツ
自分でシロアリ予防を行う場合と専門業者に依頼する場合とでは、費用面で格段に差が生じます。
しかし、自分で行いますと、
- 散布にムラが生じやすく予防効果が減少
- 床下に入り込みますので、怪我や家屋の部材を傷めるリスク
などがあります。
そこで、専門業者に依頼する場合の費用を安くするコツを解説します。
4-1.3社以上から見積り依頼
シロアリ業者により、予防する工法や費用に違いが生じます。
それらを比較検討するためにも、最低3社以上から見積もりを取る必要があります。
また、見積書の中身を吟味し、工事内容や費用に対して疑問が生じれば、質問を行うようにします。
その受け答えからも業者の傾向(業務の丁寧さ・姿勢)をうかがい知ることができ、業者選びの参考にします。
価格だけで判断を行わないようにします。
4-2.繁忙期を外して見積り依頼
シロアリ業者に価格交渉を行い易いのは、繁忙期前の3月~4月となり、その期間に見積り依頼するのが賢明といえます。
シロアリ業者にも繁忙期・閑散期があります。
シロアリが活発に動き出す5月~7月の期間は、シロアリ予防や駆除の依頼が多くなります。
その期間に依頼をしても、他にも依頼者が多数いますので、価格交渉は難しくなります。
場合によっては、依頼を断られる可能性もあります。
したがって、価格交渉を行うのであれば、繁忙期前の3月~4月に依頼するのが良策です。
業者の中には、「春のシロアリ割引キャンペーン」を打ち出し、30%割引などの特典を提示する会社もあります。
その様な情報を捕まえて利用するのも方法の一つです。
4-3.5年おきに行い、同じ業者に依頼
上記でも解説しましたが、シロアリ予防薬剤の有効期間は5年間であるため、5年おきに予防を行うようにします。
予防を行ってから5年が経過し放置しますと、シロアリ被害を受ける可能性があるからです。
また、多数のシロアリ業者は、リピーター向けのサービスとして、2回目以降の工事費用を割引する傾向にあります。
したがって、最初に依頼した業者の仕事内容が良ければ、2回目以降も同じ業者に依頼しますと、費用が安くなります。
【PR】 タウンライフ
5.シロアリ駆除業者の選択方法
シロアリ業者を選ぶ場合、シロアリ駆除の専門業者に依頼しなければ、予防工事が有効になるとは限りません。
シロアリ予防を行う業者は、他の業務と兼ねて付属的に行っている場合があるため、予防工事を行っても効果が薄い可能性があるからです。
そこで、シロアリ業者の選び方を3点解説します。
5-1.シロアリ防除施工士の資格保有業者に依頼
シロアリ駆除の資格として、公益社団法人日本しろあり対策協会が定める「しろあり防除施工士」があります。
シロアリ駆除は、資格がなくてもできますが、資格保有者は必要な専門知識・技術を身に付けている証明となります。
したがって、「しろあり防除施工士」の資格保有者に依頼するのが、安心・安全といえます。
5-2.施工完了後の保証サービス内容で選択
多数のシロアリ業者は、施工完了後の保証サービスを行っています。
その保証サービスの充実度合いにより、業者を選択しますと後々安心でき、良策といえます。
長期的に家屋を維持することに繋がるからです。
シロアリは、日本中に生息していますので、一度駆除できたとしても、異なる原因により再度発生する可能性があります。
そのため、保証サービスの内容が重要になります。
保証サービス内容を下表にまとめます。
シロアリ駆除の保証期間は5年間に設定してあるのが一般的となります。
また、その期間に年1回の無料定期点検が行われます。
5-3.シロアリ駆除・予防の実績が多い業者を選択
シロアリ駆除・予防の実績が多い業者を選択することも重要です。
実績が多いということは、実力の結果となりますし、顧客への対応も良い傾向にあります。
さらに親切丁寧な業者であれば、事前説明もしっかりしており、写真や動画での解説なども充実しています。
事前にWEBサイトなどを利用して確認することが大切です。
【PR】 タウンライフ
6.自分でできるシロアリ予防
基本的に、素人が薬剤散布を伴うシロアリ予防を行うことは、様々なリスクがあるため、止めた方が賢明です。
予防作業には、専門知識や技術が必要となり、素人が行っても効果を得るのは困難なためです。
例えば、家の床下に入り、ほふく前進しながら薬剤散布を行わなければなりません。
その際、家の一部を誤って損傷させるリスクもあります。
薬剤も昆虫を殺傷する毒であるため、行わない方が良いです。
しかし、素人でもシロアリが生息しにくい環境づくりを行うことはできます。
以下で解説します。
6-1.シロアリの餌になる木材を放置しない
先ず、住宅の周辺にシロアリのエサとなる木材を放置しないことです。
シロアリが、エサとなる木材を見つけますと、仲間に知らせて一度に数百という単位で呼び寄せます。
一度敷地内に侵入を許しますと、そこから一気に繁殖する可能性があります。
また、意外と盲点になりますのが段ボールです。
段ボールは、木材を主原料としていますので、シロアリの格好のエサとなります。
したがって、住宅周辺に木材や段ボールを放置しない様に注意する必要があります。
6-2.住宅の風通しと日当たりを確保
シロアリは、湿気が多く暗い地中を好んで巣を作ります。
シロアリが嫌う環境づくりのためにも、基礎まわりの風通しを良くし、日当たりも良くする必要があります。
家の基礎には換気を図るための通気口があります。
基礎回りに物を置き、植物が生えていますと、風通しが悪くなり、床下に湿気がこもります。
そうなりますと、シロアリが好む環境となります。
また、日当たりも遮断されますので暗くなり、シロアリが好む環境となります。
6-3.住宅の周りに物を置かない
シロアリは、通風と明るい環境を嫌います。
住宅の周りにも物を置かないことが大切です。
シロアリは、風通しが良く日当たりの良い場所には、寄り付こうとしません。
したがって、整理整頓して不要な物は廃棄し、極力物を家の周りに置かない心がけが大切です。
【PR】 タウンライフ
7.まとめ
以上、
- シロアリ予防とは?
- シロアリ予防は新築でも鉄筋コンクリート造でも必要
- シロアリ予防剤を使った2種類の工事と費用
- シロアリ駆除業者に依頼する費用を安くするコツ
- シロアリ駆除業者の選択方法
- 自分でできるシロアリ予防
について解説しました。
シロアリ予防は自分で行うよりも、専門業者に依頼した方が効果的ですが、高額な費用を要します。
そこで、
- 業者の閑散期や割引キャンペーン実施期間などの時期を狙った依頼
- アフターサービス保証の充実した業者の選定
- 豊富な実績に基づいた親切丁寧な対応を取る業者の選定
などが大切になります。
8.お役立ち情報案内
注文住宅に関するお役立ち情報を案内します。
ご活用ください。
8-1.【タウンライフリフォーム(シロアリ対策特集)】無料/申込
◆サービス概要◆
シロアリ対策の専門業者に対して、費用のお見積りや相談を一括で頼むことができるサービスです。
- ネットで簡単、しかも無料!
- 複数の業者に一括見積りをして適性価格を比較可能
- 様々な会社の話を聞けるので、安心して任せられる会社を選定可能
【PR】 タウンライフ
8-2.【タウンライフ家づくり】間取りプラン無料作成
◆サービス概要◆
- 全国1,000社以上の注文住宅会社があなたの要望や希望に基づいて、家づくりに必要な
「間取りプラン」
「資金計画」
を無料でご提案するサービスです。 - ネットで簡単に複数の住宅会社に、オリジナルの「家づくり計画書」を依頼することができます。
◆メリット◆
- 住宅展示場に行ったり、何度も複数の住宅会社に会わなくても、自宅で家づくりが進められる!
- 複数社のプランを比較・検討できる!
- 利用は全て無料!
【PR】 タウンライフ
なお、「タウンライフ家づくり」については、下記の記事をご覧ください。
8-3.注文住宅無料資料請求サイト【持ち家計画】
◆サービス概要◆
一度の入力で、複数の
・ハウスメーカー
・工務店
に無料資料請求・来場申込が出来るサイトです。
注文住宅で家を建てたいと思っていても、どこに依頼したら良いか悩む人は多いはず。
持ち家計画では、一度の入力で全国100社以上の住宅メーカーからお客様の条件やご希望に合った企業を選ぶこ とができるので、依頼先の検討に最適です。
◆メリット◆
無料資料請求だけでなく、全国(離島など一部除く)のハウスメーカーを選択でき、 自宅近くの展示場・店舗への来場申込が可能です。
なお、「持ち家計画」の詳しい内容につきましては、下記の記事をご覧ください。
9.参考・引用Webサイト
※1 公益社団法人日本しろあり対策協会
コメント