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水辺ウォーキング:水都東京8「リバーループ東京」:御茶ノ水橋~万世橋

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「水辺ウォーキング:水都東京8」は、御茶ノ水橋を出発し、神田川を下流へ向かい、万世橋を目指します。
通過する橋や史跡などを案内しながら進みます。

なお、「リバーループ東京」については、下記の記事をご覧ください。

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目次

1.神田川ウォーキング:神田川・日本橋川分岐部→御茶の水橋

前回の神田川ウォーキングを振り返ります。

神田川・日本橋川分岐部から御茶の水橋までのルート図は下図の通りです

図1.神田川ウォーキングルート図(神田川・日本橋川分岐部 → 御茶の水橋)
Δ図1.神田川ウォーキングルート図
(神田川・日本橋川分岐部 → 御茶の水橋)

詳しい内容は、下記の記事をご覧ください。

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2.神田川ウォーキング:御茶の水橋→万世橋

今回の「水辺ウォーキング:水都東京8」は、御茶の水橋を出発し、神田川を下流へ向かい、万世橋を目指します。

2-1.御茶の水橋→万世橋ルート図

御茶の水橋から万世橋までのルート図は、下図の通りです。

図2.神田川ウォーキングルート図:(御茶の水橋 → 万世橋)
Δ図2.神田川ウォーキングルート図
(御茶の水橋 → 万世橋)

2-2.神田川第4番橋:御茶の水橋(おちゃのみずばし)

神田川・日本橋川分岐点から4番目の橋は、御茶の水橋です。
 ・御茶の水橋
 ・神田川右岸(御茶ノ水駅の下部)
のメンテナンス工事が行われ、橋が囲いで覆われていました。

御茶ノ水橋を後にし、神田川右岸を下流へ向かいます。

2-3.神田川第5番橋:聖橋(ひじりばし)

神田川・日本橋川分岐点から5番目の橋は、聖橋です。

聖橋の名前の由来は、
・東洋の聖:湯島聖堂 (神田川の北側)
・西洋の聖:ニコライ堂(神田川の南側)
を結ぶ橋ということで命名されました。

図3.聖橋、湯島聖堂、ニコライ堂:位置図
Δ図3.聖橋、湯島聖堂、ニコライ堂:位置図

写真5を見ますと、神田川右岸護岸工事のため、仮設足場で神田川が覆われています。
御茶ノ水駅の向こうに、御茶の水橋が、かすかに見えます。

写真6は、東京メトロ丸の内線の赤い電車が神田川上部を通過する様子です。

2-3-1.カヤックから聖橋を撮影

筆者はカヤックを漕ぎます。
過去に「リバーループ東京」を形成する神田川・日本橋川・隅田川を一周したことがあります。
カヤックから撮影した聖橋の写真を挙げます。

なお、「カヤック一人旅」については、下記の記事をご覧ください。

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2-3-2.猪狩達夫作「神田川聖橋」

友人である都市環境プランナー(画家)の猪狩達夫氏が、「神田川聖橋」という題名の絵画を描かれていますので掲載します。

Δ図4.「神田川聖橋」猪狩達夫作
Δ図4.「神田川聖橋」猪狩達夫作

なお、ギャラリー猪狩達夫「神田川の風景」については、下記の記事をご覧ください。

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2-4.湯島聖堂(ゆしませいどう)

聖橋の名前の由来である東洋の聖「湯島聖堂」に寄ってみました。

2-4-1.「史跡湯島聖堂」

「史跡湯島聖堂」の案内板がありましたので、記載内容の一部を引用します。

■湯島聖堂と孔子
孔子は、2500年ほど前、中国の魯の昌平郷(現山東省濟寧市曲阜)に生まれた人で、その教え「儒教」は東洋の人々に大きな影響を与えた。
儒学に傾倒した徳川五代将軍綱吉は、元禄3年(1690)この地に「湯島聖堂」を創建、孔子を祀る「大成殿」や学舎を建て、自ら「論語」の講釈を行うなど学問を奨励した。
■昌平坂学問所跡
寛政9年(1797)幕府は学者の敷地を拡げ、建物も改築して、孔子の生まれた地名をとって「昌平坂学問所」を開いた。
学問所は、明治維新(1868)に至るまでの70年間、官立の大学として江戸時代の文教センターの役割を果たした。

2-4-2.1993年「第3回神田川サミット」開催

1993年(平成5年)に、筆者は湯島聖堂:斯文会館内にある講堂を借りて、「第3回神田川サミット」を開催しました。
その時の概要は下記の通りです。

・テーマ :「リバーループ東京」川を街の表舞台に!
・基調講演:波多江健郎(工学院大学名誉教授)

・会  場:湯島聖堂斯文会館講堂
・主  催:環境総合整備機構
・後  援:東京都、千代田区、中央区
・協  力:神田川を考える会(現:神田川ネットワーク)
      隅田川市民交流実行委員会
      神田川船の会
      隅田川鮭の会
      など

中央区副区長:吉田不曇さん(当時:都市計画課長)にも講演をしていただき、約200名の参加となりました。
その後、「第4回神田川サミット1994」は、市橋綾子さん率いるグループが杉並区で開催され、現在に至ります。
神田川サミットは、おそらく35回前後の開催がなされていると思われます。

2-5.ニコライ堂

聖橋の名前の由来である西洋の聖「ニコライ堂」に寄ってみました。

ニコライ堂は、正教会(*1)の大聖堂です。
ニコライ堂は通称で、日本に正教会の教えをもたらしたロシア人修道司祭聖ニコライに由来します。
正式名称は、東京復活大聖堂です。

*1 正教会
ギリシャ正教もしくは東方正教会とも呼ばれる、
キリスト教の教会の一つ。

2-6.神田川第6番橋:東京メトロ丸の内線神田川架川橋(まるのうちせんかんだがわかせんきょう)

神田川・日本橋川分岐点から7番目の橋は、東京メトロ丸の内線神田川架川橋です。

写真17は、カヤックから撮影した写真です。
写真18は、線路敷きを撮影した写真です。

丸の内線神田川架川橋を後にし、神田川左岸を下流へと向かいます。

2-7.神田川第7番橋:JR総武線神田川架川橋(そうぶせんかんだがわかせんきょう)

次に現れる橋は、JR総武線神田川架川橋です。

JR総武線

神田川架川橋は、すぐにトラス橋と接続して一体感を形成し、存在をアピールします。

2-8.神田川第8番橋:昌平橋(しょうへいばし)

神田川・日本橋川分岐点から8番目の橋は、昌平橋です。

昌平橋の案内看板が立っていましたので、記載文を引用します。

昌平橋

昌平橋は、江戸城外堀(現在の神田川)に架かる橋の一つで、1624~44年(寛永年間)に架けられたと伝えられています。
橋際から駿河台登ると一口稲荷(現在の姫稲荷神社)があり、一口橋とも呼ばれました。
他にも相生橋という呼称もありました。
その後、1691年(元禄4年)に湯島に孔子廟が設けられてからは、孔子誕生地の昌平郷にちなんで昌平橋と呼ばれるようになりました。
少し下流にあった筋違門とともに、中山道・日光御成道の主要道路として利用されており、橋の南側は「八つ小路」と呼ばれる広場として賑わいました。

昌平橋を神田川左岸から右岸へと渡り、神田川を下流へ向かいます。

2-9.神田川第9番橋:万世橋(まんせいばし)

次に現れる橋は、万世橋です。

万世橋の案内板がありましたので、記載文を引用します。

震災復興と万世橋

 明治5年(1872)に筋違見附が取り壊され、翌年にその石材を再利用して、筋違橋の場所にアーチ二連の石造りの橋が完成した。
この橋は、当時の東京府知事大久保忠寛が萬世橋(よろずばし)と命名したが、次第に「まんせいばし」という音読みの方が一般化した。
さらに明治29年(1896)に萬世橋東側に木橋を架けて馬車鉄道が開通する。
 明治36年(1903)に現在の位置に新しい万世橋が架け直され、元万世橋と名を変えた上流の眼鏡橋の方は、後に撤去された。
この新しい万世橋は、路面電車が走るなど東京の名所となったが、大正12年(1923)の関東大震災で被災し、昭和5年(1930)に長さ26m、幅36m、石及びコンクリート混成のアーチ橋に架け替えられた。
 現在神田川に架けられている橋の多くは、震災復興橋梁と呼ばれる大正末年から昭和初期に架けられたもので、各橋は地域性を踏まえたデザインで造られたという。
・トラスドアーチ橋の聖橋
・鋼ラーメンゲルバー桁橋の御茶の水橋
・ヒンジアーチ橋の和泉橋と美倉橋
など、神田川にある震災復興橋梁は、様々な構造で造られ、親柱や欄干のデザインに特徴を見出すことができる。

2-10.旧万世橋駅跡

ここで、神田川右岸の昌平橋と万世橋の間にある旧万世橋駅跡に触れます。

神田川ネットワーク編「神田川再発見」から引用します。(※1)

れんがの建物は、旧万世橋駅跡です。
中央線の始発駅として明治45(1912)年に開業し、辰野金吾設計の豪華な駅舎で新名所となったが、関東大震災で崩壊し、現在の簡素なものに建て替えられた。
 この間、大正8年に万世橋~東京駅間が建設され、中間に神田駅が誕生。
大正14年には上野~神田間も開通して、秋葉原駅が旅客営業を始めた。
このため万世橋は利用客が減少し、昭和18(1943)年に廃止された。
以後は、交通博物館として利用されてきたが、これも平成18(2006)年に閉館となった。
現在も建物の上をJR中央線が走っていて、車窓から遺構を見ることができる。

旧万世橋駅跡には、神田川右岸に水辺遊歩道を設けています。

2-10-1.旧万世橋駅周辺の模型

旧万世橋駅跡の建物内に、当時を偲ばせる万世橋駅周辺の模型が展示されています。

2-10-2.猪狩達夫作「旧万世橋駅跡」

友人である都市環境プランナー(画家)の猪狩達夫氏が、「旧万世橋駅跡」に関連した絵画を描かれていますので掲載します。

なお、ギャラリー猪狩達夫「神田川の風景」については、下記の記事をご覧ください。

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3.まとめ

以上、御茶の水橋から万世橋まで神田川を水辺ウォーキングしました。

神田川全体の中で、今回歩いた神田川の区間は、最も見栄えがします。
 ・御茶の水橋
 ・聖橋
 ・昌平橋
 ・万世橋
など、名だたる名橋が並びます。

徳川家康が切り開いた神田川を実際に歩いてみますと、その偉大さが改めてわかります。
かつて、
 ・治水
 ・上水
 ・濠(防衛)
 ・流通(水運)
の役割を担った神田川です。
いまだに関東を俯瞰する家康の戦略は、現代人の方が劣るのではないかと思わされます。

そんなこんなに思いを馳せながら、次回の神田川ウォーキングは、万世橋から神田川河口まで歩きます。

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4.お役立ち情報案内防御

防災に関するお役立ち情報を案内します。
ご活用ください。

4-1.防災士5名在籍!設立10周年。安全と安心と減災を。防災用品専門店【ピースアップ】

防災士が監修した
 ・防災セット・非常食セット
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を含め 約2,000種類の商品を用意しています。



4-2.【ポータブル電源】アウトドアや防災に活躍!大容量でコンセント使用可能なJackeryポータブル電源

◆ポータブル電源のセールスポイント◆

ポータブル電源は、家庭用コンセント(AC)USBなど 豊富な出力を装備している蓄電源です。
いつでもどこでも電力を確保し、 長時間使用することができます。
キャンプ、車中泊、夜釣りはもちろん、 災害時(停電)に頼りになる存在です。



5.参考・引用文献

※1 「神田川再発見」神田川ネットワーク編、東京新聞出版局

Δ図4.「神田川再発見」

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この記事を書いた人

◆有限会社エクセイト研究所◆

職務:代表取締役
業務:不動産コンサルタント
   不動産投資(大家業)
   不動産ライター・ブロガー
資格:一級建築士
   1級土木施工管理技士
   宅地建物取引士
   測量士
   定借アドバイザー
   マスタースキューバダイバー
認定:プロクラウドワーカー
   認定ランサーズ
趣味:カヤック一人旅
   水辺ウォーキング
   スキューバダイビング
   メタバース:まちづくり
   サックス:JPOP、JAZZ
   

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