アパートの建築費相場は、年々上昇しています。
新築・建替えをする投資家・大家さんの中に、
「木造アパート・鉄骨造アパート(プレハブ工法)の建築費相場の推移は、今後どうなるのだろうか?」
と、心配されておられる方はいませんか?
実は、今後も上昇し続けますが、木造と鉄骨造とで上昇率が異なります。
調査は、国土交通省が公表する「建築着工統計調査」(※1)に基づいています。
この記事では、
- アパートの構造別建築費の相場
- 木造アパートの建築費相場の推移
- 鉄骨造アパート(プレハブ工法)の建築費相場の推移
について解説します。
過去10年間の建築費相場は、鉄骨造の方が高い伸び率を示してきたことがわかります。
1.アパートの構造別建築費の相場
2022年におけるアパート建築費の坪単価は、下表の通りです。
アパート構造 | 建築坪単価 |
鉄骨造 (プレハブ工法) | 87.8万円/坪 |
木 造 | 57.5万円/坪 |
鉄骨造(プレハブ工法)の建築坪単価は、木造の建築坪単価よりも30.3万円/坪,高くなります。
なお、アパート経営についいては、下記の記事をご覧ください。
2.木造アパートの建築費相場の推移
木造アパートの
・2011年~2022年の建築費相場の推移
・都道府県別の建築費相場
について解説します。
なお、木造アパートの特徴、メリット・デメリットについては、下記の記事をご覧ください。
2-1.木造アパートの建築費相場の推移
木造アパートにおいて、2011年から2022年までの
・建築坪単価(全国)
・建築坪単価(東京都)
・建築坪単価(大阪府)
の推移を下表にまとめます。
西暦 | 建築坪単価 (全国) 万円/坪 | 建築坪単価 (東京都) 万円/坪 | 建築坪単価 (大阪府) 万円/坪 |
2011 | 50.4 | 64.5 | 48.9 |
2012 | 50.2 | 65.4 | 49.5 |
2013 | 51.8 | 62.5 | 49.4 |
2014 | 53.5 | 65.1 | 51.5 |
2015 | 54.2 | 63.5 | 51.9 |
2016 | 54.4 | 63.7 | 50.4 |
2017 | 55.2 | 65.3 | 49.8 |
2018 | 55.7 | 65.9 | 50.9 |
2019 | 55.8 | 65.6 | 51.3 |
2020 | 56.0 | 65.8 | 52.8 |
2021 | 55.9 | 64.4 | 51.7 |
2022 | 57.5 | 66.5 | 52.0 |
全国の建築坪単価を見ますと、2012年~2020年まで、継続的に上昇していることがわかります。
2021年に微減しましたが、2022年は上昇へと転じました。
2011年:50.4万円/坪から2022年:57.5万円/坪まで、14.1%の上昇となりました。
一方、東京都の建築坪単価を見ますと、上げ下げを繰り返していることがわかります。
2011年:64.5万円/坪から2022年:66.5万円/坪まで、3.1%の上昇となりました。
また、大阪府の建築坪単価を見ますと、2011年~2017年まで、上げ下げを繰り返していることがわかります。
2018年から上昇に転じ、2020年まで継続的に上昇しましたが、2021年に下降、2022年に再び上昇しました。
2011年:48.9万円/坪から2022年:52.0万円/坪まで、6.3%の上昇となりました。
2-2.木造アパートの都道府県別の建築費相場
建築坪単価が、高い都道府県を記しますと、
1位:徳島県:137.3万円/坪
2位:沖縄県:75.3万円/坪
3位:東京都:66.5万円/坪
4位:宮城県:64.6万円/坪
となります。
建築坪単価が、低い都道府県を記しますと、
44位:秋田県:48.4万円/坪
45位:栃木県:46.4万円/坪
46位:鹿児島県:46.3万円/坪
47位:奈良県:46.0万円/坪
となります。
徳島県と奈良県との建築坪単価の差は、約3.0倍となり、地域差の大きいことがわかります。
3.鉄骨造アパート(プレハブ工法)の建築費相場の推移
鉄骨造アパート(プレハブ工法)の
・2011年~2022年の建築費相場の推移
・都道府県別の建築費相場
について解説します。
なお、鉄骨造アパートの特徴、メリット・デメリットについては、下記の記事をご覧ください。
3-1.鉄骨造アパート(プレハブ工法)の建築費相場の推移
鉄骨造アパート(プレナブ工法)において、2011年から2021年までの
・建築坪単価(全国)
・建築坪単価(東京都)
・建築坪単価(大阪府)
の推移を下表にまとめます。
西暦 | 建築坪単価 (全国) 万円/坪 | 建築坪単価 (東京都) 万円/坪 | 建築坪単価 (大阪府) 万円/坪 |
2011 | 62.2 | 77.6 | 61.1 |
2012 | 62.9 | 77.8 | 61.8 |
2013 | 65.0 | 79.6 | 63.9 |
2014 | 68.2 | 82.4 | 66.6 |
2015 | 70.8 | 85.1 | 67.3 |
2016 | 71.4 | 87.4 | 65.6 |
2017 | 73.9 | 90.4 | 69.2 |
2018 | 76.0 | 94.7 | 71.9 |
2019 | 77.8 | 96.7 | 71.2 |
2020 | 80.9 | 99.0 | 73.8 |
2021 | 83.0 | 101.3 | 74.0 |
2022 | 87.8 | 105.3 | 79.6 |
建築坪単価の推移
全国の建築坪単価を見ますと、2011年~2022年まで、継続的に上昇していることがわかります。
2011年:62.2万円/坪から2022年:87.8万円/坪まで、41.2%の上昇となりました。
一方、東京都の建築坪単価を見ますと、2011年~2022年まで、継続的に上昇していることがわかります。
2011年:77.6万円坪から2022年:105.3万円坪まで、35.7%の上昇となりました。
また、大阪府の建築坪単価を見ますと、2011年~2015年まで、継続的に上昇していることがわかります。
2016年に下降、2017年に上昇、2019年に下降、2020年に上昇と、上げ下げを繰り返していることがわかります。
2011年:61.1万円/坪から2022年:79.6万円/坪まで、30.3%の上昇となりました。
3-2.鉄骨造アパート(プラハブ工法)の都道府県別の建築費相場
建築坪単価が、高い都道府県を記しますと、
1位:東京都:105.3万円/坪
2位:石川県:95.5万円/坪
3位:埼玉県:95.0万円/坪
4位:神奈川県:93.9万円/坪
となります。
建築坪単価が、低い都道府県を記しますと、
44位:北海道:67.2万円/坪
45位:和歌山県:66.0万円/坪
46位:徳島県:64.2万円/坪
47位:山梨県:63.6万円/坪
となります。
東京県と山梨県との建築坪単価の差は、約1.7倍となり、地域差の大きいことがわかります。
4.まとめ
以上、
- アパートの構造別建築費の相場
- 木造アパートの建築費相場の推移
- 鉄骨造アパート(プレハブ工法)の建築費相場の推移
について解説しました。
2011年~2022年の期間、木造アパートと鉄骨造アパート(プレハブ工法)において、建築坪単価の上昇率は、
・木造アパート
・全国 :14.1%
・東京都:3.1%
・大阪府:6.3%
・鉄骨造アパート(プレハブ工法)
・全国 :41.2%
・東京都:35.7%
・大阪府:30.3%
です。
なお、オフィス・ホテル・倉庫・商業施設などの建築費相場については、下記の記事をご覧ください。
また、戸建住宅の構造別建築費相場については、下記の記事をご覧ください。
さらに、分譲マンション・賃貸マンションの建築費相場については、下記の記事をご覧ください。
5.お役立ち情報案内
不動産に関するお役立ち情報を案内します。
ご活用ください。
5-1.【タウンライフ土地活用(アパート経営特集)】無料/申込
全国の優良企業から、あなたの土地の最適な活用方法を、一括提案できるサービスです。
◆サービス概要◆
アパート建築・マンション建築・駐車場経営など、各不動産会社の
「土地活用プラン」
「費用・見積り」
「建築後のアフターサービス」
を受け取ることができます。
◆メリット◆
- 複数社のプランや見積額を無料で一括比較できる!
- あなたの土地にピッタリの活用方法の提案が受けられる!
- 信頼できる経営事業のパートナーが見つけられる!
5-2.【不動産投資ローン】の借入可能額・借り換えオンラインサービスのINVASE
新規に不動産投資を始める方に、物件を決める前に借入可能額がわかる バウチャーサービスも提供しております。
ヤフーグループ、マネックスグループが出資する安心できるサービス
5-3.【タウンライフ家づくり】間取りプランを無料で作成
【特徴】
・全国600社以上の注文住宅会社があなたの要望や希望に基づいて、家づくりに必要な
「間取りプラン」
「資金計画」
を無料でご提案するサービスです。
・ネットで簡単に複数の住宅会社に、オリジナルの「家づくり計画書」を依頼することができます。
【メリット】
- 住宅展示場に行ったり、何度も複数の住宅会社に合わなくても、自宅で家づくりが進められる!
- 複数社のプランを比較・検討できる!
- 利用は全て無料!
5-4.国家資格を目指す方のためのオンライン資格講座【スタディング】
◆サービス概要◆
- 【時間がなくてもOK】
スマホ・PC・タブレットで学べるため、日々忙しく勉強時間の取りづらい社会人・主婦・学生などの方に向いています。
低価格で経済的負担も少ないです。 - 【見やすく分かりやすい】
授業風景を録画しただけなのではなく、映像講座として専用のフォーマットで編集された講座は、視覚的で理解しやすいと好評です。 - 【暗記力に自信がなくてもOK】
脳科学に基づき暗記を補助する便利なツールや、記憶が消えないうちに定着を促進する問題練習機能も充実しており、無理なく進めて合格できる実力がつきます。
6.参考・引用WEBサイト
※1 「建築着工統計調査」 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/statistics/details/jutaku_list.html
※2 「賃貸アパートの建築費は坪単価でどの程度の水準か?【2021年版】」
アーキブック
https://archi-book.com/news/detail/234
コメント