住宅は、築年数と共に風雨による劣化損傷や老朽化により、徐々に傷み始めます。
そのため、定期的にリフォームを行うことが重要です。
リフォームを行うことにより、
・住宅の長寿命化
・資産価値の維持
へと繋がります。
しかし、
「どのタイミングでリフォームを行なえばいいのだろうか?」
「費用は、どれくらいかかるのだろうか?」
と、お悩みの方はいませんか?
実は、リフォームのタイミングや費用には、目安があります。
この記事では、
- 住宅リフォームの重要性
- 住宅リフォームの種類
- 住宅リフォームの重要な箇所
- 住宅リフォームのタイミング
- 住宅リフォームの費用
について解説します。
1.住宅リフォームの重要性
住宅リフォームをタイミング良く行うことにより、
・長寿命化
・売却する際の価格向上
を図ることができます。
1-1.こまめなリフォームで長寿命化
住宅の中でも外気に接する外壁や屋根は、直射日光や風雨に晒され、劣化損傷が一番生じやすくなります。
外壁や屋根をこまめにリフォームすることにより、長寿命化を図ることができ、長期間快適に過ごすことができます。
1-2.売却価格の向上
築年数が古く、適度なリフォームが施されずに劣化損傷が至る所に見られる住宅は、売却しようとしても買手が敬遠し、売却価格の下落を招きます。
外壁や屋根、内装、設備・器具などのリフォームがしっかり行われ、住宅全体のコンディション(住み心地)が良好でれば、資産価値を維持することができます。
2.住宅リフォームの種類
住宅リフォームの種類には、
・日々の掃除
・DIY
・業者による修繕工事
があります。
2-1.日常の掃除
日々の掃除は、床掃除や拭き掃除、庭掃除などを指します。
日々の掃除により、外装・内装の汚れなどを点検でき、劣化・損傷個所を早期に見つけることができます。
劣化・損傷の度合いが小さい段階で補修できますので、その分補修費用も抑えることができます。
2-2.DIY
DIY(Do It Yourself)は、自身で何かを作り、修理することです。
例えば、
・外壁を高圧洗浄機にて綺麗にすること
・部屋の壁紙の傷やはがれた箇所の貼替え
などして修理することです。
修理費用は、材料代だけで抑えることができます。
2-3.業者による修繕工事
業者による修繕工事は、劣化・損傷箇所などの修繕工事を専門業者に依頼することです。
例えば、
・屋根瓦の割れなどの修繕工事
・外壁の飛来物による損傷の修繕工事
などです。
長期間に亘り、家屋の健全な状態を維持することができますが、修繕工事費用は高くなります。
なお、業者への発注方法や手抜き工事を防止する対策については、下記の記事をご覧ください。
3.住宅リフォームの重要な箇所
住宅リフォームで重要な場所として、
・外壁塗装
・屋根塗装
・水道設備
・壁・床
などが挙げられます。
3-1.外壁塗装
外壁は直接、直射日光や台風による風雨に晒されます。
見た目の変化が無くても、外壁を構成する建材の内側から劣化していく場合があります。
長年風雨に晒されますと、建材の中に湿気がたまり、機能が徐々に低下します。
そのため、外壁を構成する建材を長持ちさせるために、塗装が施されます。
新築時に施された塗装は、永久にはもちません。
年月の経過と共に劣化していくため、外壁の状態を見極めながら定期的に塗装を施す必要があります。
3-2.屋根塗装
屋根も外壁と同様に、直射日光や台風による風雨に晒されます。
長年風雨に晒されますと、新築時に施された塗装が徐々に剥げ落ち、劣化損傷が進行します。
そのため、年月の経過と共に、タイミング良く塗装などを施す必要があります。
3-3.水道設備
キッチン・浴室・洗面・トイレなどの水回り設備や給湯器、水道管なども経年劣化に備える必要があります。
例えば、
- 蛇口を回しても水の出の勢いが弱い
- 水道管から水漏れが生じる
- 給湯器の故障によりお湯が出なくなる
といった現象が出始めます。
日頃からの手入れの良し悪しにより、寿命の年数が異なります。
3-4.壁や床
壁や床も経年劣化に備える必要があります。
家族構成や日頃の手入れの良し悪しによっても、寿命は大きく異なります。
例えば、年少の子供がいる場合、床・壁に対する傷や汚しの度合いが酷くなるケースもあります。
その様な場合、リフォームのタイミングを早める必要性が生じます。
なお、外壁・屋根塗装工事の流れや作業内容については、下記の記事をご覧ください。
4.住宅リフォームのタイミング
一般的に、住宅リフォームは、
・新築から築10年以上経過した段階
・第2段階として築20年以上経過した段階
・第3段階として築35年以上経過した段階
で必要になります。
適度なリフォームを施すことなく放置し続けますと、劣化損傷が酷くなり、修繕工事費用が高くつきます。
築10年、築20年、築35年経過した際に、点検・確認を行い、不安要素をタイミング良く取り除くことにより、住宅の長寿命化へと繋がります。
4-1.外壁塗装
外壁塗装のタイミングの目安は、下表の通りです。
4-1-1.築10年~築20年
外壁の多くは、サイディングというパネル化した建材製品が使用されています。
塗装してコーティングすることで、耐久性が上がります。
塗料の違いにより、耐用年数は異なります。
耐用年数が長くなる分、費用も高くなります。
サイディングのパネルとパネルの継ぎ目には、シーリングを施しますが、約10年経過すれば、ひび割れなどの傷みが生じます。
同じタイミングで、打ち直しする必要もあります。
4-1-2.築20年~築35年
築20年~築35年経過しますと、木造・鉄骨造ともに法定耐用年数を超過します。
家屋については、資産価値が無くなります。
外壁については、
- 古いサイディングに新しいサイディングを重ねる増貼り
- 古いサイディングを新しいサイディングに貼替え
なども念頭に置く必要があります。
4-2.屋根塗装
屋根塗装のタイミングの目安は、下表の通りです。
(出所:住宅産業協議会)※1
4-2-1.築10年~築25年
屋根の雨漏りは、築10年経過しますと対策が必要になるケースもあります。
屋根勾配、瓦の有無・形状などにより、作業内容や工程が異なります。
築10年では、葺替えの必要はなく、表面塗装で可能です。
4-2-2.築20年~築35年
瓦の部分的な割れや瓦を留める漆喰の崩れなどが生じ、メンテナンスを行う必要があります。
瓦と下地の両方の劣化・損傷が酷い場合、瓦などの葺替えが必要になります。
4-3.水道設備
水道設備メンテナンスのタイミングは、下表の通りです。
(出所:住宅産業協議会)※1
4-3-1.築10年~築20年
給湯器の故障が生じるようになります。
水道管からの漏水が生じる時期でもあります。
4-3-2.築20年~築35年
水回り設備(キッチン・浴室・洗面・トイレなど)の交換時期に入ります。
4-4.壁や床
壁・床などの内装材のメンテナンスのタイミングは、下表の通りです。
(出所:住宅産業協議会)※1
壁や床などの内装においても、築10年以上経過しますと、クロスに汚れや変色が目立つようになり、傷やはがれなども生じる時期です。
できれば10年ごとに点検し、部分補修や貼替えを行いますと、家の中を綺麗に維持することができます。
DIYで張り替えても良いですし、内装業者に依頼して長くもたせる工事を施すのも良いです。
なお、外壁・屋根塗装の基本調査や塗装色については、下記の記事をご覧ください。
5.住宅リフォームの費用
分譲マンションの場合、主に共用部分の大規模修繕工事に対して、修繕積立金があります。
戸建て住宅の場合、
・自身で修繕費用を積み立て
・リフォームローンなどの利用
するなどして、用立てる必要があります。
特に設備や内装の場合、耐用年数は建物よりも短期間になるため、意外と出費が重なります。
建物や設備などの劣化・損傷に備えるためにも、リフォーム費用の目安を知っておくことは大切です。
ただし、リフォーム費用は、築年数や階数、修繕面積、劣化損傷程度などにより違います。
【事例】
ここで、モデルケースとして、延床面積:145㎡、2階建てで、一般的な仕様が用いられている戸建て住宅を想定します。
(出所:住宅産業協議会)※1
◆算出条件◆
・屋根面積:120㎡(勾配屋根)
・外壁面積:170㎡
5-1.外壁塗装
外壁塗装のメンテナンス費用の目安は、下表の通りです。
(出所:住宅産業協議会)※1
5-2.屋根塗装
屋根塗装のメンテナンス費用の目安は、下表の通りです。
(出所:住宅産業協議会)※1
住宅の周りに足場を組んで外壁塗装を行う場合、足場だけで20万円~40万円の費用を要します。
したがって、屋根塗装も同時に行った方が効率的です。
5-3.水道設備
水道設備メンテナンス費用の目安は、下表の通りです。
(出所:住宅産業協議会)※1
5-4.壁や床
壁・床などの内装材のメンテナンス費用は、下表の通りです。
(出所:住宅産業協議会)※1
5-5.外壁塗装と屋根塗装は同時に行う方が割安
外壁塗装も屋根塗装も足場が必要になります。
足場費用は、工事価格の17%前後を占め、決して安くありません。
別々に塗装を行いますと、2回分の足場費用が必要になります。
同時に行えば、1回分の足場費用で済みます。
なお、外壁・屋根塗装の相場については、下記の記事をご覧ください。
6.まとめ
以上、
- 住宅リフォームの重要性
- 住宅リフォームの種類
- 住宅リフォームの重要な箇所
- 住宅リフォームのタイミング
- 住宅リフォームの費用
について解説しました。
住宅メンテナンスを定期的に行い、補修・修繕工事などを的確に行えば、住宅寿命を延ばすことができます。
特に、傷みが酷くなりやすい外壁や屋根の早期メンテナンスは重要です。
なお、おすすめの外壁塗装業者紹介サイト4選を案内しますので、下記の記事をご覧ください。
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なお、「タウンライフ家づくり」の利用方法については、下記の記事をご覧ください。
8.参考・引用Webサイト
※1 「住まいと設備のメンテナンススケジュールガイド」
住宅産業協議会
https://www.hia-net.gr.jp/schedule2.html
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