技術士は、技術系資格の中で最高峰といわれる資格の一つです。
建設分野における技術士の主な就職先は、
・建設コンサルタント会社
・建設会社
・官公庁
などです。
試験の難易度は高く、技術士の資格を取得することにより、
・スキルアップ
・キャリアアップ
・年収アップ
を図ることができます。
この記事では、
- 技術士とは?
- 技術士の試験概要
- 技術士の年収や就職先
について解説します。
1.技術士とは?
技術士法に、「技術士」と「技術士補」の定義が記載されていますので、引用します。
Δ技術士法第2条(※1)
高等の専門的応用能力を活かした業務が、技術コンサルタントの業務となり、コンサルタント能力を有することを認定する資格となります。
1-1.技術士の業務内容
建設業界における技術士の業務は、建設コンサルタントとして土木に関する計画、研究、設計、分析、試験、評価に関する指導の業務となります。
具体的な業務内容としては、公共事業(土木分野:河川・交通・上下水道・都市計画など)の
・土地や計画の事前調査
・土木構造物の計画、設計・現場監理
・企業からの依頼による調査・研究・技術評価・技術指導
・先端技術開発のための相談
・発展途上国への技術指導
などです。
1-2.技術士補との違い
技術士は、一次試験と二次試験があり、両方に合格することで得られる資格です。
技術士補は、一次試験のみを合格することで得られる資格です。
一次試験は、受験資格が無く誰でも受験可能です。
一次試験に合格してから技術士補として実務経験を積み、技術士の資格を取ることが一般的です。
2.技術士の試験概要
技術士の試験概要について、
・受検資格
・試験内容
・合格率推移
について解説します。
2-1.技術士の受検資格
技術士の試験資格は、国籍・年齢・学歴・職歴などは問われません。
一次試験の受験資格は、実務経験も不要となります。
ただし、一次試験を合格後に二次試験を受験するにあたり、実務経験年数が必要になります。
必要な実務経験年数は、
- 指導者がいない場合は、技術士補として登録しながら7年を超える実務経験
- 指導技術士の下で習得する場合は、4年を超える実務経験
- 業務上の監督者の下で実務経験を積む場合は、4年を超える実務経験
が必要になります。
上記期間の実務経験を有すれば、二次試験の受験資格が得られます。
実務経験には、大学院等の在学期間も2年を限度として参入可能です。
2-2.技術士試験の仕組み
技術士試験の仕組み・流れは下図の通りです。
2-3.技術士の試験内容
技術士試験は、一次試験と二次試験があります。
2-3-1.一次試験
技術士第一次試験は技術士になるための第1段階の試験と位置付けられています。
試験の内容は、大学のエンジニアリング課程(工学、農学、理学等)修了程度です。
一次試験は、
・基礎科目
・適正科目
・専門科目
の3科目について行われます。
試験方法は、筆記により全科目択一式です。
専門科目は、技術士の「総合技術監理部門」を除く20部門から1部門を選択します。
2-3-2.二次試験
技術士となるのに必要な技術部門についての
・専門的学識
・高等の専門的応用能力
を有するかどうかを判定する試験です。
・幅広い知識
・高等な専門技術
・豊富な経験
による総合的な判断能力が求められます。
二次試験は、
・「総合技術監理部門を除く技術部門」
・「総合技術監理部門」
に分かれ、それぞれ
・筆記試験(必須科目、選択科目)
・口頭試験
があります。
◆総合管理技術部門を除く技術部門◆
筆記試験と口頭試験の内容を下表にまとめます。
【筆記試験】
【口頭試験】
口頭試験は、筆記試験の合格者に対してのみ行われます。
◆総合技術監理部門◆
筆記試験と口頭試験の内容を下表にまとめます。
【筆記試験】
【口頭試験】
口頭試験は、筆記試験の合格者に対してのみ行われます。
2-4.合格率推移
一次試験・二次試験の合格率推移をまとめます。
2-4-1.一次試験
一次試験の受験者数、合格者数、合格率の推移を下表にまとめます。
最近7年間の合格率は、31.3%~49.0%です。
一次試験は、比較的容易です。
2-4-2.二次試験
二次試験の受験者数、合格者数、合格率の推移を下表にまとめます。
最近7年間の合格率は、14.6%~9.1%です。
二次試験は、難関となります。
3.技術士の年収や就職先
厚生労働省の賃金構造基本統計調査(※6)によりますと、技術士の平均年収は、
・男性:約630万円
・女性:約540万円
です。
また、建設分野における技術士の主な就職先は、
・建設コンサルタント会社
・建設会社
・官公庁
となります。
国内の主な建設コンサルタント会社5社の
・売上高
・従業員数
・平均年収
を下表にまとめます。
4.まとめ
以上、
- 技術士とは?
- 技術士の試験概要
- 技術士の年収や就職先
について解説しました。
資格試験については、最近7年間の
・一次試験合格率:31.3%~49.0%
・二次試験合格率:14.6%~ 9.1%
となり、
・一次試験:比較的容易
・二次試験:難関
となります。
建設分野においては、民間の主な就職先は、
・建設コンサルタント会社
・建設会社
となります。
5.お役立ち情報案内
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6.参考・引用Webサイト
※1 「技術士法」
e-GOV 法令検索
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=358AC0000000025
※2 「技術士第一次試験実施大綱」
公益社団法人日本技術士会
https://www.engineer.or.jp/c_topics/009/attached/attach_9262_1.pdf
※3 「技術士第二次試験実施大綱」
公益社団法人日本技術士会
https://www.engineer.or.jp/c_topics/009/attached/attach_9251_1.pdf
※4 「技術士第一次試験 統計情報」
公益社団法人日本技術士会
https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/001012.html
※5 「技術士第二次試験 統計情報」
公益社団法人日本技術士会
https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/001013.html
※6 「賃金構造基本統計調査」
厚生労働省
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003084962
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