消防設備士は、
・地震
・水害
・火災
などの
・災害による非常時
・日常生活の平常時
においても、防災を支えている業務の一つです。
この記事では、
- 消防設備士とは?
- 消防設備士の資格概要
- 消防設備士の取得メリット
- 消防設備士の将来性
について解説します。
1.消防設備士とは?
1965年の消防法改正により制定されました。
1-1.消防設備士の業務内容
消防設備士の業務内容は、資格区分により異なります。
資格区分は、
・「甲種」6種類
・「乙種」7種類
に分かれています。
消防設備士が取り扱う消防用設備は、
- 消火器や火災報知設備などの一般住宅において身近なもの
- スプリンクラー設備や泡消火設備などの高層ビルや工場などに設置されているもの
など、多岐に亘ります。
取得する資格の種類により、取り扱える消防用設備は異なります。
1-2.消防設備士の就職先
消防設備士の資格を有しますと、
- 工場や倉庫、消防設備専門会社、防災関係会社
- 電気設備業務やビルメンテナンス業務を担うビル管理会社
- ビルメンテナンス業務を担う不動産会社
などが主な就職先となります。
2.消防設備士の資格概要
消防法により規定されている
・消防用設備
・特殊消防用設備
などの工事・整備は、消防設備士の資格保持者しか取り扱えない業務です。
したがって、消防設備の整備・点検業務や設置工事を行うには、消防設備士の資格が必要となります。
また、消防設備士は、資格取得後においても定期講習を受講する必要があります。
- 初回講習:免状受領直後の4月1日から2年以内
- 2回目以降の講習:4月1日を基準として5年ごと
消防設備士は、人命に携わる業務であり、社会情勢や技術発展により消防法や消防設備が変化します。
そのため、定期講習が義務付けされています。
2-1.受検資格
消防設備士には「乙種」と、その上位資格である「甲種」の分類があります。
2-1-1.甲種と乙種の違い
・乙種:1類から7類
・甲種:1類から5類と特類
に分類されます。
2-1-2.消防設備の種類
消防設備は、病院・ホテル・事務所などの建物内の消防に関する設備、器材です。
消防設備は、以下の通りに分類されています。
2-1-3.消防設備の資格区分
表2.に甲種・乙種で取り扱えるものを当てはめると、下表の通りです。
2-1-4.受検資格
受験資格は、乙種と甲種で異なります。
乙種は、受験資格がなく、誰もが受けられる試験です。
甲種は、
・国家資格の取得
・現場での実務経験
・学歴
といった制限があります。
それらをまとめますと下表の通りです。
2-2.試験科目・試験形式
甲種と乙種の試験科目や問題数、試験形式を解説します。
2-2-1.試験科目
甲種と乙種の試験科目と問題数を下表にまとめます。
2-2-2.試験形式
試験形式を下表にまとめます。
2-3.合格基準・合格率の推移
消防設備士試験の
・合格基準
・合格率の推移
を解説します。
2-3-1.合格基準
消防設備士の合格基準は、
・筆記試験:各科目:40%以上
全 体:60%以上
・実地試験:60%以上
です。
2-3-2.合格率推移
甲種と乙種の直近5年間における合格率推移を下表にまとめます。
合格率は、
・甲種・乙種
・第何類を取得するか
で異なりますが、
・甲種:20%~40%
・乙種:25%~60%
です。
難易度は、第何類かによりまちまちです。
特に、甲種第1類は他と比較しますと合格率が一番低く、やや難しい試験といえます。
2-4.受験手続方法
受験の申請方法は、
・書面申請
・電子申請
があり、
・現住所
・勤務地
にかかわらず希望する都道府県において受験可能です。
2-4-1.書面申請
受験する試験の種類ごとに必要な書類を揃えた上で、受付期間内に申請します。
申請手続きもしくは受験会場等の詳細は、一般財団法人消防試験研究センターの公式サイトで確認できます。
2-4-2.電子申請
一般財団法人消防試験研究センターの公式サイトから、インターネットによる電子申請ができます。
3.消防設備士の特徴・メリット
消防設備士の業務特徴は、現場での業務が多いことです。
メリットは、業務独占資格であることです。
3-1.特徴:現場での業務が多い
消防設備士は、資格を活かして活躍できる現場が多くなります。
消防により大半の建築物において、消防設備の定期的な点検やメンテナンスを規定しています。
ただし、一般的な住宅は除外されます。
また、市町村長が指定する
・延長50mを超えるアーケード
・総務省令で規定する船舶や車両
・山林
などの建築物以外の施設や設備、自然なども防火対象としています。
消防設備士は、多種多様な現場にて仕事ができ、需要も高いのがメリットの一つです。
3-2.メリット:業務独占資格
IT技術の著しい発展により、
・機械でできる仕事
・AIで判断・識別できる仕事
などは、徐々に取って代わられています。
人手による業務が無くなり、業界によっては既に消滅している場合も少なからずあります。
消防設備士は、法律により規定された国家資格であり、業務独占資格です。
そのため、資格を保持していなければ、消防法で規定されている設備業務に携わることができません。
したがって、安全・安心に直結する特殊な業務ということもあり、今後も無くなる可能性は低いといえます。
4.消防設備士の将来性
消防設備士の業務内容は、独占業務となりますので需要が高くなり、未経験者でも採用されることがあります。
現場においても危険な作業が少ないので、女性の消防設備士を積極的に採用する会社もあります。
また、近年多くの災害や事故により、防災に関する意識が高まっています。
それに伴い、消防設備士の需要は、将来において益々拡大していくものと予想されます。
特に不特定多数の人が集まる公共施設において、
・防火設備の作動
・防火管理上の問題点の有無
など、定期的な点検・確認の報告が義務付けられています。
それらの業務は、人命に関わりますので、特に正義感の強い性格の人が求められます。
5.まとめ
以上、
- 消防設備士とは?
- 消防設備士の資格概要
- 消防設備士の取得メリット
- 消防設備士の将来性
について解説しました。
消防設備士の業務は、消防法で規定された業務独占資格であり、その需要は益々拡大します。
資格試験の合格率は、比較的高くなり勉強を当たり前にすれば取得できる資格です。
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7.参考・引用Webサイト
※1 「消防設備士試験」
一般財団法人 消防試験研究センター
https://www.shoubo-shiken.or.jp/shoubou/index.html
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