今まで住んできたマンションを、家族の増加や転勤などの理由で売却することもあります。
売却を検討されている方の中に、
「マンション売却に一番良いタイミングは?」
「何を考慮すればよいのだろうか?」
と、お悩みの方はいませんか?
実は、考慮すべき3つのポイントは、大規模修繕、築年数、住宅ローン控除です。
この記事では、
- 大規模修繕工事前に区分マンション売却
- 築年帯別価格帯を考慮して区分マンション売却
- 「住宅ローン控除」の利用を考慮して区分マンション売却
について解説します。
タイミング良く区分マンションを売却しますと、売手・買手双方にとって、良い売買となります。
1.大規模修繕工事前に区分マンション売却

管理組合が主体となり、長期修繕計画に基づいて修繕積立金を、区分所有者から徴収します。
1-1.大規模修繕工事の考え方
計画修繕により、マンションの劣化を防止することができます。
しかし、修繕工事だけでは、マンション性能の維持・回復しか実現できません。
マンションに求められる性能・機能は、
・住まい方の変化
・設備機器の進歩
などにより年々高まっています。
最近の新築マンションの性能や居住性は著しく向上しています。
築年数の長いマンションは、性能・機能面での陳腐化が進行し、資産価値が低下することになります。
築年数の長いマンションの質及び価値を長持ちさせていくためには、改良工事による性能の回復が必要です。
加えて、現在の居住水準・生活水準に見合うよう、マンションの性能をグレードアップし、住みよいマンションにしていくことが重要になります。
修繕工事、改良工事、改修工事の考え方を下表にまとめます。

(出所:国土交通省住宅局、資料に一部加工)
・「修繕工事」は「リフォーム」
・「改修工事」は「リノベーション」
に該当します。
国土交通省による改良工事の考え方を下図に示します。

(出所:国土交通省住宅局)
1-2.大規模修繕工事の時期

改修工事を定期的
・築12年
・築24年
・築36年
に実施することで、建物の老朽化防止・陳腐化防止ができます。
大規模修繕工事において、修繕工事だけですと新築時の状態を維持するだけで、建築後十数年経過した建物としては、価値が相対的に下がります。
改良工事(グレードアップ)を含めた改修工事を行い、建物の価値を時間経過とともに相対的に持続させることが重要です。

(出所:国土交通省住宅局)
上記の考え方が、国土交通省よりマニュアルとして公表されて以降、
・修繕工事(リフォーム)
ではなく、
・改修工事(リノベーション)
まで実施するマンションが増加しました。
しかし、大規模修繕工事にかかる費用も増加傾向にあり、毎月徴収される修繕積立金では、賄えなくなる傾向にあります。
1-3.大規模修繕工事から見た売却時期
大方のマンションの長期修繕計画では、12年ごとに大規模修繕工事(改修工事)を行う計画となっています。
その際、修繕積立金で不足する分は、
・区分所有者に対して工事の一時金を請求
・管理組合がリフォームローンを組む
などして、工事資金の原資とするマンションが増加しました。
何れにせよ区分所有者の負担となります。
一つの考え方として、大規模修繕工事の前に売却しますと、
・工事の不足分の支払い
・管理組合のリフォームローンの支払請求
からは逃れられます。
よって、大規模修繕工事の準備が始まる1年前に相当する
・築11年
・築23年
・築35年
辺りが、売却時期として適当と考えられます。
大規模修繕工事 | 区分マンション 売却時期 |
築12年 | 築11年 |
築24年 | 築23年 |
築36年 | 築35年 |
2.築年帯別価格帯を考慮して区分マンション売却

公益財団法人東日本不動産流通機構が公表した「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」の報告書の中で、「中古マンションの築年帯別平均価格」を掲載しています。
そのデータによりますと、中古マンションは年数経過とともに価格が下がります。
- 築0年~築10年:平均価格は急激に下がる
- 築10年~築20年:平均価格は緩やかに下がる
- 築20年~築30年:平均価格は急激に下がる
- 築30年~ :平均価格は底を打ち、緩やかに上がる

(出所:公益財団法人東日本不動産流通機構)
したがって上記グラフより、
区分マンション売却は、築年数による価格下落の傾向から判断しますと、
・築10年~20年頃
・築30年~
が適当といえます。
3.住宅ローン控除の利用を考慮して区分マンション売却

と記されています。
住宅ローン控除を利用する際、「一定の要件」があります。
・耐火建築物の場合は築25年まで
・専有面積50㎡以上
などです。
中古マンションの大半は、
・鉄筋コンクリート造
・鉄骨鉄筋コンクリート造
などの耐火建築物となりますので、要件に該当します。
「住宅ローン控除」から見た売却時期を見ますと、買手側は住宅ローン控除を利用したいと考えますので、築25年までが売却時期と考えられます。
なお、「住宅ローン控除」の詳しい内容につきましては、下記の記事をご覧ください。

4.まとめ

以上、
- 大規模修繕工事前に区分マンション売却
- 築年帯別価格帯を考慮して区分マンション売却
- 「住宅ローン控除」の利用を考慮して区分マンション売却
について解説しました。
3つのポイント
・大規模修繕工事の時期
・築年帯別価格
・住宅ローン控除
を合わせて鑑みますと、売却時期は、
・築11年前後
・築23年前後
と2つの時期が良いと判断できます。
理由として、
- 大規模修繕工事の不足分の請求を免れることが可能
- 価格の下落が落ち着く
- 買手として「住宅ローン控除」を利用可能
となるからです。
次の売却時期は、築35年後となりますが、「住宅ローン控除」の対象にはなりません。
なお、「マンション売却価格査定サイト」おすすめ4選については、下記の記事をご覧ください。

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6.参考・関連WEBサイト
※1 「改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル」
国土交通省住宅局
http://m-saisei.info/horei/enkatsuka/manual/kaisyu.pdf
※2 「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」
公益財団法人東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_201902.pdf
7.不動産関連記事









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