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アパート経営におけるキャッシュフロー(手残り額)の解説

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アパート経営を検討している場合、
「実際のキャッシュフロー(手残り額)がいくらになるのか?」
「本当に利益が出るのか?」

と、お悩みの方はいませんか?

実は、ローン返済率やROI(投資収益率)を検討しますと、アパート経営の目利きができるようになります。

この記事では、

  1. アパート経営のキャッシュフローに影響する事業資金
  2. アパート経営のキャッシュフローに一番影響するローン返済額
  3. アパート経営におけるキャッシュフローの解説
  4. アパート経営におけるキャッシュフローのシミュレーション

ついて解説します。

アパート経営に対する投資判断の決め手を獲得することができます。

目次

1.アパート経営のキャッシュフローに影響する事業資金

写真1.木造アパート
Δ写真1.木造アパート

建築費高騰により、アパートローン借入額が増加する傾向にあります。
それに伴いローン返済額が増え、アパート経営におけるキャッシュフローが悪くなっています。

1-1.アパート建築工事費

概算の建築工事費は次式で計算されます。

建築工事費=建築坪単価×施工面積(坪)

建築坪単価は、建物構造により違います。
下表に、住宅における建物構造別の建築坪単価を記します。(2022年統計値)

建築構造坪単価平均値
鉄筋コンクリート造87.5万円/坪
鉄骨造84.1万円/坪
木造56.9万円/坪
Δ表1.建築構造別の建築坪単価

【事例1】
木造アパートの延床面積が、100坪の場合の建築工事費は?

 建築工事費=100坪×56.8万円/坪
      =5,680万円

なお、建築用途別の坪単価の詳細については。下記の記事をご覧ください。

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1-2.建築設計費

建築設計主体
 ・建築設計事務所
 ・建設会社・工務店
 ・ハウスメーカー
により建築設計費は、違います。

概ね、建築工事費の3%前後です。
著名な建築家に依頼しますと、10%前後になります。

図1.建築設計
Δ図1.建築設計

1-3.土地測量費

土地測量により、
 ・敷地形状
 ・敷地面積
 ・高低差
 ・前面道路の接続部・幅員
 ・方位
などがわかり、敷地測量図(平面図・縦断図・断面図)として、全てのデータを落とし込みます。
建築設計に必要な基本データとなります。

図2.土地測量
Δ図2.土地測量

概算測量費は、
 ・敷地面積
 ・高低差
 ・前面道路・隣地と境界確定や境界明示の有無
によっても違いますが、概ね20~200万円が相場です。

1-4.アパートローン取扱手数料

アパートローン取扱手数料は、金融機関により異なります。
概ね、融資金額の2%前後です。

1-5.その他

他にも、
 ・ローン契約収入印紙
 ・移転登記登録免許税
 ・抵当権設定登録免許税
 ・司法書士報酬
などが必要です。

図3.司法書士報酬
Δ図3.司法書士報酬

なお、移転登記や司法書士報酬については、下記の記事をご覧ください。

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なお、アパート建築、マンション建築、駐車場経営など各不動産会社の
 ・「土地活用プラン」
 ・「費用・見積り」
 ・「建築後のアフターサービス」
を受け取ることができるサービスについては、下記の案内をご覧ください。

2.アパート経営のキャッシュフローに一番影響するローン返済額

写真2.木造アパート
Δ写真2.木造アパート

キャッシュフローについて、一番影響を与える
 ・ローン返済率
 ・金利
 ・融資期間
 ・融資額
について解説します。

2-1.ローン返済率

ローン返済率は、毎月の家賃収入(満室時)に占めるアパートローン返済額の割合です。

2-1-1.ローン返済率の安全圏

ローン返済額は、一般的に、出費の中で一番大きくなる金額です。
少なくとも40%以下に抑えておきますと、アパート経営は安全圏に入ります。
ローン返済率を抑えるために、自己資金の投入による毎月のローン返済額を抑えることは、アパート経営の基本です。

ローン返済率安全度合
40%未満優(安全)
40%以上~50%未満良(注意)
50%以上~55%未満可(警告)
55%以上不可(危険)
Δ表2.ローン返済率と安全度合い

2-1-2.必要経費の割合

ローン返済以外にも、必要経費として、
 ・管理費
 ・修繕積立金
 ・水道光熱費
 ・火災保険料
 ・固定資産税・都市計画税
などがかかります。
必要経費の割合は、家賃収入の約20%です。

マンションで4階以上になりますと、エレベーター施設が付きます。
その場合の必要経費の割合は、維持費が加算されるため、約25%となります。
また、一括借上げ方式を採用しますと、別途家賃収入の10%~20%かかります。
したがって、キャッシュフロー(手残り額)は、より少なくなります。

2-1-3.空室率

アパート経営は、決して満室状態を維持し続けることはできません。
したがって、空室率を約10%は見込みます。
空室率の計算式を挙げますと、

空室率=空室戸数(戸)×空室期間(か月)÷全戸数÷12か月×100(%)

となります。

2-1-4.キャッシュフロー(手残り額)の割合

ローン返済額、必要経費、空室率を勘案したキャッシュフローの割合は、約20%です。

図4.家賃収入に占めるキャッシュフローの割合
Δ図4.家賃収入に占めるキャッシュフローの割合(目安)

ローン返済率を40%未満に抑えますと、キャッシュフローの割合は、30%を超え、安全圏に入ります。

2-1-5.ローン返済率の違いによるキャッシュフローの割合

ローン返済率の違いによるキャッシュフローの割合は、下表の通りです。

表3.ローン返済率の違いによるキャッシュフローの割合
Δ表3.ローン返済率の違いによるキャッシュフローの割合

この結果を見ますと、
 ・ローン返済率
 ・必要経費(特に管理費)
 ・空室率
を抑えることが、キャッシュフローの増加に繋がることがわかります。

2-2.金利

ローン返済額において、最も影響を与えるのが金利です。
金融機関によって、金利は大きく異なります。

都市銀行・地方銀行は、0.5%~2.0%の範囲で融資されますが、審査は非常に厳しくなります。

信用金庫は、1.5%~3.5%の範囲で融資されます。
ノンバンクになりますと、3.0%~5.0%といった具合です。

表4.不動産投資ローンを扱う金融機関
Δ表4.不動産投資ローンを扱う金融機関

融資審査は、
 ・融資申込人の属性
 ・所有資産(担保力)
 ・アパートの収益性
の3項目が対象になり、貸出金利に大きく影響します。

2-3.融資期間

金融機関の多くは、建物構造による耐用年数内で融資期間を決めます。
新築アパートの場合、融資期間の問題はありません。
しかし、中古アパート購入の場合、融資期間は築年数に影響されます。

融資期間=耐用年数-築年数

下表は、築年数による構造別融資期間です。

表5.築年数による構造別融資期間
Δ表5.築年数による構造別融資期間

築10年を過ぎるアパートは、融資期間を考慮しますと、
 ・鉄筋コンクリート造
 ・重量鉄骨造
でないと、融資期間が短くなるか、融資を受けることができません。

図5.ローン返済額
Δ図5.ローン返済額

また、融資期間が短くなりますと、
 ・ローン返済額が、増加
 ・ローン返済率が、高値
となり、キャッシュフローが、極端に小さくなるか赤字になります。

ただし、一部の金融機関(ノンバンクなど)は、耐用年数を超えても融資しますが、金利は高くなります。

なお、ノンバンクの一つである「三井住友トラストローン&ファイナンス」の不動産投資ローンについては、下記の記事をご覧ください。

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2-4.融資額

融資限度額やフルローン・オーバーローンについて解説します。

2-4-1.融資限度額

融資限度額も金融機関によって違います。

審査の厳しい都市銀行・地方銀行・信託銀行ですと、融資限度額は、アパート工事金額もしくは購入金額の60%~70%です。
残りの30%~40%は、自己資金として準備する必要があります。
査定方法は、原価法・収益還元法により工事金額を算出し、融資金額を決めます。

一方、信用金庫やノンバンクは都市銀行・地方銀行と比較して審査は緩くなります。
場合によっては、フルローン(100%融資)もあり得ます。
ただし、金利は、都市銀行・地方銀行と比較して高くなります。
初めてアパート経営をされる方であれば、信用金庫やノンバンクにも融資相談されることをお勧めします。

図6.金融機関
Δ図6.金融機関

2-4-2.フルローン・オーバーローン

フルローンは、建物の工事費用もしくは購入費用全額に対して、100%融資するものです。
オーバーローンは、建物の工事費用もしくは購入費用全額に加え、諸経費も含めて融資(約110%)するものです。

自己資金が0%になりますが、ローン返済率が60%~70%以上と高くなり、アパート経営の安全度合いを考慮しますと、賢明とはいえません。

しかし、中古アパートの中に、稀に利回りの非常に高い物件があります。
フルローン・オーバーローンを利用しても、ローン返済比率が40%以下になる物件もあります。
その場合は、アパート経営の安全度合いも満足させます。

なお、不動産投資ローンについては、下記の記事をご覧ください。

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なお、アパート建築、マンション建築、駐車場経営など各不動産会社の
 ・「土地活用プラン」
 ・「費用・見積り」
 ・「建築後のアフターサービス」
を受け取ることができるサービスについては、下記の案内をご覧ください。

3.アパート経営におけるキャッシュフローの解説

写真3.木造アパート(2×4工法)
Δ写真3.木造アパート(2×4工法)

アパート経営における
 ・キャッシュフローと課税所得の違い
 ・収入・支出
 ・ キャッシュフローを改善する対策
について解説します。

3-1.アパート経営におけるキャッシュフローと課税所得の違い

キャッシュフローは、アパート経営における収入と支出の差額であり、手元の現金(預金)残高を意味します。

キャッシュフロー
=収入―支出
=家賃収入-(必要経費+ローン返済額)
=家賃収入-(必要経費+利息+元金) 

一方、課税所得は、所得税の課税対象となる金額です。
課税所得の算出方法は、家賃収入から
 ・必要経費
 ・ローン利息
 ・減価償却費
を差し引いた金額です。

課税所得から
 ・基礎控除
 ・配偶者控除
などを差し引いた金額に税率をかけて、所得税額を算出します。

課税所得
=収入-支出
=家賃収入-(必要経費+利息+減価償却費)

ローン返済当初は、

減価償却費 > 元金

となる場合が多いため、
 ・課税所得:赤字
 ・キャッシュフロー:プラス
になる場合があります。

3-2.アパート経営における収入

アパート経営における収入は、家賃収入です。

課税所得の場合、滞納家賃は、実際に現金が入金されないにも関わらず、課税所得上は入金処理されます。
滞納家賃という未収金はありますが、入金されていない状態になります。
家賃滞納期間が長くなるほど、入金されていないのに課税所得上の売上げが膨らみます。

図7.家賃滞納
Δ図7.家賃滞納

逆に、課税所得として既に入金されていますので、滞納家賃を回収した場合、課税所得として計上されません。

キャッシュフローの場合、滞納家賃は、売上に算入しません。

なお、家賃滞納などの問題を起こした入居者に対する事例については、下記の記事をご覧ください。

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3-3.アパート経営における支出

ローン返済額や減価償却費、必要経費について解説します。

3-3-1.ローン返済額

ローン返済額の内訳は、利息と元金です。
ローン返済において、課税所得上、利息は必要経費として認められます。

しかし、元金は必要経費として認められません。
元金は、ローン返済した分、資産として考えられ課税所得となり、所得税の対象となります。

キャッシュフローの場合、利息・元金共に支出となります。

3-3-2.減価償却費

減価償却費は、高額な建物・機械設備などの購入金額を、購入年に一度に経費として計上せず、数年から数十年に分割して経費として計上する金額です。

図8.減価償却費の概念図
Δ図8.減価償却費の概念図

減価償却費は、課税所得上、必要経費として認められます。

キャッシュフローの場合、減価償却費を計上することはありません。

なお、減価償却費の詳しい内容につきましては、下記の記事をご覧ください。

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3-3-3.必要経費

必要経費には、
 ・管理費
 ・修繕積立金
 ・固定資産税・都市計画税
 ・水道光熱費
 ・火災保険料
などが含まれます。

それらをまとめますと、下表の通りです。

アパート経営の必要経費
Δ表6.アパート経営の必要経費

3-4.アパート経営におけるキャッシュフローを改善する対策

キャッシュフローを改善する対策として、
 ・繰上返済
 ・金利交渉
 ・自主管理
などがあります。

3-4-1.繰上返済

住宅ローン同様に、アパートローンも繰上げ返済が出来ます。
自己資金に余裕があれば、繰上げ返済することで、
 ・毎月のローン返済額の減少
 ・総支払利息の減少
が可能です。

【事例2】繰上返済した場合の利息の比較
アパート経営において、
 ・金利3%
 ・返済期間20年
のアパートローンを利用している場合を想定します。

自己資金に余裕が出来、3,000万円のローン残高に対して、200万円の繰上げ返済を検討をします。
一方、繰上返済せずに、そのまま銀行に預金をする場合の総受取利息と比較します。
銀行の預金金利を0.01%と仮定します。

毎月のローン返済額を比較しますと、
  繰上げ返済しない場合 : 166,379円/月
  繰上げ返済した場合  : 155,287円/月

20年後の利息を比較しますと、
 ・繰上げ返済した場合 : 総支払利息:662,060円
 ・銀行に預金した場合 : 総受取利息: 1,840円
となり、利息は、約360倍違ってきます。

アパート経営の
 ・キャッシュフローの改善
 ・総返済額の減少
のために、自己資金に余裕があれば、繰上げ返済をお勧めします。

3-4-2.金利交渉

キャッシュフローに大きな影響を与えるのが金利です。
0.1%違いますと、総返済額は、大きく違ってきます。
したがって、現行の金融機関と、金利の値下げ交渉は重要です。

アパート経営を始めて実績を積めば、金融機関と金利交渉が可能です。
ただし、金融機関も簡単には応じません。

図9.金融機関との金利交渉
Δ図9.金融機関との金利交渉

そこで、他行の金融機関と融資の借換を根回しし、現行の金融機関よりも有利な条件を引き出します。
他行の有利な条件を、現行の金融機関に提示し、それでも金融機関が応じなければ、他行に乗り換えることも必要です。

3-4-3.自主管理

アパート管理をご自身ですることをお勧めします。

管理会社に管理委託しますと管理費用を支払う必要があります。

  • 一般的な管理委託の場合:家賃収入の5%
  • 一括借上げの場合   :家賃収入の10%~20%

を徴収されます。

自主管理することにより、管理費用は不要となります。

筆者自身も自主管理していますが、2週間に1度の割合で、

  • 共用部分の掃除・点検(約1~2時間/棟)
  • 入居者とのコミュニケーション
  • スピーディーなクレーム対応

が出来れば、自主管理は可能です。
残りの管理作業の大半は、電話・メールでの連絡で可能です。

3-5.アパート経営におけるキャッシュフローの良し悪しを判断する経営指標

利回り(表面利回り・実質利回り・ROI)やCCR、DCRについて解説します。

図10.利回り
Δ図10.利回り

3-5-1.表面利回り・実質利回り・ROI

3種類の利回り
 ・表面利回り
 ・実質利回り
 ・ROI(投資収益率:Return On Investment)
について解説します。

表7.利回りの解説
Δ表7.利回りの解説

表面利回り = 満室家賃収入÷物件購入価格×100(%)

実質利回り =(満室家賃収入-必要経費)÷(物件購入価格+購入時諸経費)×100(%)

ROI =(満室家賃収入-必要経費-ローン返済額)÷(物件購入価格+購入時諸経費)×100(%)

なお、利回りについての詳しい内容につきましては、下記の記事をご覧ください。

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3-5-2.CCR(Cash on Cash Return):自己資金収益率

CCRは、自己資金の投資効率を計る指標です。
自己資金+建築時(購入時)諸経費をいかに早く回収できるかを表します。

CCR=年間キャッシュフロー÷(自己資金+建築時(購入時)諸経費)×100(%)

CCRの判断基準は、30%以上が目安となります。
3年余りで自己資金+建築時(購入時)諸経費を回収出来ますと、自己資金投資効率が良いと判断します。

しかし、CCRが高くなりますと、総投資額に占める自己資金の割合は、小さくなります。

【事例3】CCRの計算

アパートを購入する場合、
 ・自己資金+購入時諸経費:年間500万円
 ・キャッシュフロー   :年間150万円
と想定します。

CCRは?
 CCR=150÷500×100=30.0%≧30%
となりますので、自己資金収益率は、良いと判断できます。

自己資金+購入時諸経費:500万円を回収できる期間は、
 回収期間=500÷150=3.3年
となり、回収期間は、短くて良いと判断できます。

3-5-3.DCR(Debt Coverage Ratio):債務回収比率

DCRは、ローン返済額に対するNOI(Net Operating Income:純収益)の割合の指標です。
投資の安全率を見ることが出来ます。

DCR=NOI(純収益)÷ローン返済額

です。

DCRが、1.5以上あれば良とされ、少なくとも1.3以上が必要とされます。
DCRが、1を切れば、ローン返済額が純収益を上回り、キャッシュフローは持ち出しとなり、投資判断としては不可となります。

この指標は金融機関の融資審査の際、必ずチェックされる指標となりますので確認が必要です。
ここで、NOIとキャッシュフローの違いですが、

NOI=満室家賃収入-必要経費

キャッシュフロー=満室家賃収入-必要経費-ローン返済額

となります。
これが、
 ・実質利回り(NOI利回り)
 ・ROI(投資収益率)
の違いになります。

実質利回り=NOI÷(物件購入価格+購入時諸経費)×100(%)

ROI=キャッシュフロー÷(物件購入価格+購入時諸経費)×100(%)

なお、アパート建築、マンション建築、駐車場経営など各不動産会社の
 ・「土地活用プラン」
 ・「費用・見積り」
 ・「建築後のアフターサービス」
を受け取ることができるサービスについては、下記の案内をご覧ください。

4.アパート経営におけるキャッシュフローのシミュレーション

写真4.鉄骨造アパート
Δ写真4.鉄骨造アパート

事例により、キャッシュフローや他の経営指標を比較します。

【事例4】自己資金比率の違いによるキャッシュフローの違い
下表の条件設定により、自己資金比率の違いによるキャッシュフローの違いを比較します。
ここで、
 ・ローン金利:3%
 ・ローン返済期間:30年
 ・管理費:家賃収入の5%
とします。

表8.【事例4】前提条件
Δ表8.【事例4】前提条件

上表の前提条件によるシミュレーション結果は、下表の通りです。

表9.自己資金比率の違いによるキャッシュフローの比較
Δ表9.自己資金比率の違いによるキャッシュフローの比較

<オーバーローンの場合>

ローン返済率=380万円÷720万円×100
      =52.8%

<自己資金比率:30%の場合>

ローン返済率=248万円÷720万円×100
      =34.4%

このシミュレーション結果より、
オーバーローン(自己資金比率0%、諸経費もローン利用)の場合、ローン返済率が50%を超え、アパート経営安全度合いは「警告領域」に入っています。
年間のキャッシュフローを見ても136万円で、空室が4戸になれば赤字となります。

一方、自己資金比率が30%の場合、ローン返比率が40%未満となり、アパート経営安全度合いは「安全領域」にあります。
年間のキャッシュフローを見ても268万円で、空室が6戸になれば、赤字となります。

ROI(投資収益率)は、
 ・ROI>2%
推奨は、
 ・ROI>3%
悪くても、
 ・ROI>1%
を確保するようにします。

ROI=0が損益分岐点となり、ROI<0の場合、キャッシュフローはマイナスとなります。

なお、アパート建築、マンション建築、駐車場経営など各不動産会社の
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5.まとめ

以上、

  1. アパート経営のキャッシュフローに影響する事業資金
  2. アパート経営のキャッシュフローに一番影響するローン返済額
  3. アパート経営におけるキャッシュフローの解説
  4. アパート経営におけるキャッシュフローのシミュレーション

ついて解説しました。

キャッシュフローに一番大きな影響を与えるのが、ローン返済額であり、次いで必要経費となります。

キャッシュフローを増やすには、ローン返済額と必要経費(特に管理費)を減らすことが必要です。

そのためにも、
 ・ローン返済率
 ・ROI(投資収益率)
の検討は欠かせません。

東京や大阪都心部などで、区分ワンルームマンションを、
 ・表面利回りが約5%
 ・フルローン
での購入を勧める不動産会社が見受けられます。
その場合、大半は、キャッシュフローがマイナスになります。
販売している不動産会社は、ローン返済率やROIのデータ提示を必ずといっていいほどしません。
そもそも、ローン返済率やROIなどの指標を知りません。
読者は、この様な物件に手を出してはいけません。

表面利回りや実質利回りだけで判断するのではなく、
 ・ローン返済率
 ・ROI(投資収益率)
まで踏み込んだ検討をすることにより、アパート購入を判断されることを、おすすめいたします。

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◆有限会社エクセイト研究所◆

職務:代表取締役
業務:不動産コンサルタント
   不動産投資(大家業)
   不動産ライター・ブロガー
資格:一級建築士
   1級土木施工管理技士
   宅地建物取引士
   測量士
   定借アドバイザー
   マスタースキューバダイバー
認定:プロクラウドワーカー
   認定ランサーズ
趣味:カヤック一人旅
   水辺ウォーキング
   スキューバダイビング
   メタバース:まちづくり
   サックス:JPOP、JAZZ
   

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