新築戸建住宅の購入・建築を検討する際、
「値引きはできるのだろうか?」
と、悩んだことはありませんか?
実は、値引きの可否は、
・注文住宅と建売住宅の違い
・建築・購入のタイミング
などによっても異なります。
この記事は、
- 新築戸建て(注文住宅)の値引き交渉は困難
- 新築戸建て(建売住宅)の値引き交渉は容易
- 新築戸建ての値引きをする住宅分譲会社の理由
- 新築戸建ての値引き割合は、3%前後が相場
- 新築戸建てを上手に購入するポイント
について解説します。
1.新築戸建て(注文住宅)の値引き交渉は困難
注文住宅の値引き交渉は、時期やタイミングを見計らうことが大切です。
何も考えずに値引き交渉を行いますと、可能性は低くなります。
1-1.注文住宅とは?
注文住宅は、
・土地を所有
・土地を探して購入
する場合、その土地に対してゼロから建築計画を行い建てる住宅です。
オーナーが抱く住宅のイメージを、
・ハウスメーカー
・工務店
・設計事務所
と打合せを重ねながら設計図に反映し工事をします。
外観・間取り・建材・設備・器具などの仕様を、オーナーの意向で決めます。
なお、注文住宅については、下記の記事をご覧ください。
また、土地探しについては、下記の記事をご覧ください。
1-2.注文住宅の値引き交渉は困難
注文住宅は、既に完成している建売住宅を購入する場合と異なり、工事する前に建築請負工事契約を交わします。
請負業者は、契約した後に建材・設備・器具などを発注します。
工事請負契約を交わすかなり前に、値引き交渉をしたとしても、効果はありません。
契約を交わすかなり前であれば、設計図や仕様書、見積書も未完成ですので、仕様・建材・設備・器具のランクを、値引き分だけ落とされる可能性があります。
結果として値引きしたことにならず、品質を落としただけになりかねません。
なお、ハウスメーカーの選択方法については、下記の記事をご覧ください。
1-3.建築請負契約直前に値引き交渉
注文住宅の値引き交渉は、タイミングを見計らうことが大切です。
値引きのタイミングは、契約直前に値引き交渉することです。
契約直前まできますと、オーナーと請負業者との打合せ内容が反映された設計図や仕様書、見積書が出来ているため、勝手に仕様変更はできません。
請負業者は、契約直前まできますと、売上高を見込んでいるため、少々の値引きであれば応じる可能性が高くなります。
1-4.値引き交渉は時期を見計い行うと成功率上昇
住宅分譲会社の決算期に値引き交渉しますと、成功する可能性が高くなります。
また、オプションや住宅ローン優遇金利も付いてくる可能性もあります。
注文住宅の売上げが無い期間が長くなりますと、会社経営にも影響を及ぼし、値引き交渉に応じる可能性が高くなります。
また、住宅分譲会社が決算期(比較的3月が多い)を迎えますと、目標売上の達成のために、あらゆる手段を講じます。
値引きもその一つですが、住宅分譲会社の中には、自ら次のようなサービスを前面に打ち出してくる場合もあります。
・現在の見積価格から、さらに100万円を値引き
・最大100万円のオプションを追加
・住宅ローン優遇金利を斡旋
金融機関も3月に決算期を迎え、目標達成のために1~2月に住宅ローンの契約を数多く確保しようとします。
その際、提携している住宅分譲会社に
・優遇金利
・融資審査の緩和
など、通常ではあり得ない話を持ち込むことがあります。
なお、住宅ローンの申込については、下記の記事をご覧ください。
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2.新築戸建て(建売住宅)の値引き交渉は容易
建売住宅の値引き交渉は、注文住宅と同様に、時期・タイミングを見計らい行うことが大切です。
何も考えずに値引き交渉を行いますと、可能性は低くなります。
2-1.建売住宅とは?
建売住宅は、土地と住宅がセットで分譲販売される住宅です。
既に完成している住宅を購入するため、購入者の意向を反映できることは、オプションで追加・変更する位です。
分譲マンション同様に、数ある建売住宅の中から住戸を選択し購入します。
建売住宅の場合、値引き交渉は可能です。
既に完成していますので、注文住宅のように値引きをしても、仕様(品質)を落とされる心配はありません。
2-2.建売住宅の値引き交渉の時期
建売住宅の販売エリアが、
・人気エリア
・相場よりも安い物件
であれば、即完売する可能性があります。
よって、値引き交渉は困難になります。
ただし、住宅分譲会社が販売開始したものの、長期間売れ残っている場合には、値引き交渉できるタイミングとなります。
また、春先や秋にかけての人事異動などの時期は、住宅を購入する人も増加します。
住宅分譲会社としても書入れ時となります。
その際、人気エリアでなければ、値引き交渉に応じる可能性はあります。
2-3.新築建売住宅は1年売れ残ると中古住宅に!
そうなりますと、新築としての価値が無くなり、販売価格にも大きく影響します。
したがって、分譲会社は早く販売したいと考えます。
価格重視の人であれば、長く売れ残っている物件に狙いをつけるのも、安く購入する方法の一つです。
建売住宅の販売時期による値引き交渉の困難度合いを下表にまとめます。
値引き交渉の困難度合い(目安)
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3.新築戸建ての値引きをする住宅分譲会社の理由
建売住宅分譲会社は、金融機関に対して
・借入金の返済を急ぐため
・評価を上げるため
・未入居中古物件にしないため
に、値引き交渉に応じる可能性が高くなります。
3-1.住宅分譲会社の資金繰りにより、値引き交渉し易い
小規模な建売住宅分譲会社は、金融機関などから資金調達を行い、土地購入・建築工事を行います。
そのため、早く資金回収し、金融機関などに返済する必要性に迫られています。
売却・資金回収が長引きますと、
・融資金額に対する利息の増加
・資金計画(利益)の悪化
に繋がります。
3-2.金融機関からの借入条件を良くするため
売却・資金回収が早くなり、金融機関への返済も早くなりますと、借入利息の縮小・経費の減少に繋がり、決算書の内容が良くなります。
そうなりますと、建売住宅分譲会社に対する金融機関からの評価も良くなり、金利・融資金額などの借入条件が良くなります。
3-3.未入居中古物件になるのを防ぐため
建売分譲会社は、新築住宅を、通常半年から9か月以内で完売する事業計画を立てます。
9か月以上経過しますと、「未入居中古物件」になる可能性が出てくるからです。
完成後1年以上経過しますと、新築住宅としての価値は無くなりますので、大幅な値下げをせざるを得ません。
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4.新築戸建ての値引き割合は3%前後が相場
新築戸建の値引き交渉は、販売価格の3%が相場といわれています。
理由は、分譲会社が不動産仲介会社に対して3%の仲介手数料を支払わなくて済みます。
上記理由により、値引き相場は3%となります。
購入者にとっても、新築戸建の分譲会社から直接建売住宅を購入する場合、不動産仲介会社に対して3%の仲介手数料を支払わなくて済みます。
4-1.値引き交渉する留意点
100万円以内の端数、例えば「3,980万円」や「4,480万円」の80万円は、値引きできる可能性があります。
「端数」は、不動産業界でよく使われている用語です。
販売価格設定の際、末尾に80万円という数字をよく付ける慣習があります。
4-1-1.希望価格を購入申込書に記入
新築戸建を調査検討した上で、購入する意思があれば、価格交渉に入ります。
先ず、購入申込書に希望価格を記入し、住宅分譲会社や不動産仲介会社の営業マンに提出します。
そこから、具体的な値引き交渉が始まります。
4-1-2.住宅分譲会社と値引き交渉する留意点
売主である住宅分譲会社と直接、値引き交渉をする場合、3%の相場以内であれば、比較的スムースに値引きに応じる可能性があります。
例えば、
・大手ハウスメーカー
・パワービルダー
と呼ばれる住宅分譲会社は、経費の上乗せ率が大きいため、値引き交渉に応じる可能性はあります。
しかし、地元密着型の小規模な工務店の場合、経費の上乗せ率が低く、販売価格が実際に要した工事費と近い傾向にあります。
たとえ3%以内といえども工務店にとっては、利益の大幅な圧縮となり、値引き交渉は困難になることもあります。
4-1-3.不動産仲介会社を通して値引き交渉する留意点
不動産仲介会社の営業マンの手腕にかかります。
不動産仲介会社の営業マンと住宅分譲会社との関係が良ければ、値引き交渉はスムースに流れる可能性は高くなります。
しかし、分譲会社との関係が悪く、交渉スキルが低い営業マンの場合、値引き交渉は思うようにいきません。
購入者にとっては、営業マンの見極めも大切になってきます。
4-2.数百万円の値引きは不可能
数百万円の値引きは、例外を除いて基本的に無理です。
4-2-1.数百万円値引き可能の真偽
数百万円もの値引きは、住宅分譲会社の利益が無くなるため、無理といえます。
現在は、WEBサイト上での情報が充実しているため、誰しも簡単に価格の比較を行うことができます。
住宅分譲会社も、安易に利益を上乗せすることができません。
上乗せしても、すぐに見透かされてしまいます。
昔と違い、分譲会社も厳しい経営環境下にあります。
しかし、
- 住宅分譲会社の決算期にあたり、売上を是が非でも伸ばしたい場合
- 1年近く売れ残った建売住宅
であれば、数百万の値引きの可能性も無くは無いです。
ただし、非常に特殊なケースであると心得ておいた方が良いでしょう。
4-2-2.新築戸建ての利益
具体的に、ある住宅分譲会社の決算書を見ますと、
・粗利益:16%
・純利益:5%
と記載されています。
これ位の利益率が一般的な数字となります。
この割合を基にして、販売価格ごとに粗利益・純利益の目安を下表にまとめます。
純利益を見ますと、例えば300万円の値引きをしますと、マイナスになることがわかります。
数百万円の値引きは、無理があります。
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5.新築戸建てを上手に購入するポイント
希望する新築戸建てを、価格を抑えて購入する方法として、
- 住宅分譲会社のキャンペーン価格を狙う
- 見積もりを複数社から取る
- 建築計画を吟味し、無駄を削除
- 仲介手数料の値引き交渉
となります。
5-1.住宅分譲会社のキャンペーン価格を狙う
ハウスメーカーやパワービルダーは、決算期前にキャンペーンを実施し、通常販売価格よりも安く建築・販売することがあります。
会社の方針として実施しますので、住宅仕様を落とされることなく、安心して利用することができます。
他にも住宅展示場の住宅を、約半額で移築して販売するキャンペーンなどもあります。
(例えば、セキスイハイムなど)
ハウスメーカーやパワービルダーによりキャンペーン内容も異なりますので、確認しながら価格を抑えることも大切です。
なお、ハウスメーカー・パワービルダー・工務店から無料で間取り・見積を取得したい場合、下記の記事をご覧ください。
5-2.見積もりを複数社から取る
ハウスメーカーや工務店など、複数社から見積価格を取り、比較検討することが大切です。
同じ規模・間取りであったとしても、ハウスメーカーにより、価格差は生じます。
建物本体の仕様の違い以外にも、広告宣伝費や人件費などの経費の上乗せ度合いが異なるためです。
ここでの注意点は、提示された見積書の内容です。
見積内容が、大項目・中項目・小項目と細分化され、単価・数量などが明確に記載されている会社を選択するようにします。
一方、見積内容が、大項目しかなく、一式の価格しか記載されていない会社を外すようにします。
一式見積もりでは、後の細かい価格交渉では対応できないからです。
なお、ハウスメーカー・パワービルダー・工務店から無料でカタログ・パンフレット・間取り集などを取得したい場合、下記の記事をご覧ください。
5-3.建築計画を吟味し、無駄を削除
ハウスメーカーなどの見積価格が、予算額を越える場合、
・プランの調整
・無駄なオプションを削除
するだけでも、コストはかなり落ちます。
屋根・外壁・内装材などの建材の仕様や水回りの設備・器具の仕様を見直すだけでも、価格を抑えることができます。
5-4.不動産仲介会社を通して購入すると、仲介手数料が発生
建売住宅を購入する場合、建売住宅を建てた住宅分譲会社から直接購入するようにします。
建売住宅の場合、住宅分譲会社から直接購入しますと、仲介手数料は発生しません。
しかし、住宅分譲会社から不動産仲介会社を通して購入しますと、仲介手数料が発生します。
5-4-1.仲介手数料の上限額
住宅分譲会社の中には、販売部門を持たずに、不動産仲介会社に販売を全て委託している場合があります。
その場合には、不動産仲介会社を通して購入せざるをえません。
仲介手数料の計算式は、
となります。
これはあくまでも上限の仲介手数料にすぎません。
ここから仲介手数料を値引きすることができます。
【事例1】
3,500万円の建売住宅を購入した場合の仲介手数料は?
3,500万円×3%+6万円=111万円
111万円×10%(消費税)=11.1万円
111万円+11.1万円=121.1万円
となります。
なお、不動産仲介会社については、下記の記事をご覧ください。
5-4-2.仲介手数料の値引き交渉
不動産仲介会社にとって、仲介手数料は主な収入源となります。
自ら値引きをすることはありませんが、値引き交渉はできます。
特に、住宅分譲会社が、複数の不動産仲介会社に販売を委託している場合、複数の不動産仲介会社から見積りを取得します。
その中から、低い住宅価格を示した不動産仲介会社を選択しますと、価格を抑えることができます。
そもそも、成約価格が低くなりますと、連動して仲介手数料も安くなります。
仲介手数料そのものを値引き交渉しますと、応じる不動産仲介会社も中にはありますので、試みるべきです。
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6.まとめ
以上、
- 新築戸建て(注文住宅)の値引き交渉は困難
- 新築戸建て(建売住宅)の値引き交渉は容易
- 新築戸建ての値引きをする住宅分譲会社の理由
- 新築戸建ての値引き割合は、3%前後が相場
- 新築戸建てを上手に購入するポイント
について解説しました。
新築戸建ての値引き交渉は、時期とタイミングが重要です。
特に、住宅分譲会社や金融機関の決算期に、
・注文住宅の請負工事契約
・建売住宅の売買契約
を行いますと、
・大幅な値下げ
・大幅なオプション追加
・優遇金利での住宅ローン利用
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