二世帯住宅を検討する際、
「両親との生活空間をできる限り別々にしたい」
「親の身体の調子が悪いので、四六時中見ておきたい」
など、お悩みの方はいませんか?
実は、二世帯住宅といいましても、様々な同居スタイルがあります。
この記事は、
- 二世帯住宅による型式
- 「完全分離型」二世帯住宅
- 「一部共有型」二世帯住宅
- 「完全共有型」二世帯住宅
- 二世帯住宅の建築費
について解説します。
なお、注文住宅については、下記の記事をご覧ください。

1.注文住宅による二世帯住宅の型式

二世帯住宅の同居スタイルとして
・「完全分離型」二世帯住宅
・「一部共有型」二世帯住宅
・「完全共有型」二世帯住宅
があります。
建築価格で見れば、順に下がります。
二世帯住宅の同居スタイルを検討するにあたり、
・夫側の両親と同居か?
・妻側の両親と同居か?
・共働きか?専業主婦か?
なども考慮する必要があります。
親世帯と子世帯のどちらの世帯も、満足のいく同居スタイルの選択が必要です。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、以下で解説します。
なお、二世帯住宅のメリット・デメリットについては、下記の記事をご覧ください。

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2.「完全分離型」二世帯住宅

2-1.「水平分離型」二世帯住宅
間取りの事例は下図の通りです。

二世帯住宅間取り図
上記の間取り図は、玄関ホールを通して行き来できるタイプです。
2-2.「上下(垂直)分離型」二世帯住宅
間取りの事例は下図の通りです。

二世帯住宅間取り図
上記の間取り図は、1階廊下を通して行き来できるタイプです。
2-3.「水平分離型」と「上下分離型」のメリット・デメリット
「水平分離型」「上下分離型」のメリット・デメリットをまとめますと下表の通りです。

メリット・デメリット
2-4.「完全分離型」二世帯住宅の注意点
「完全分離型」二世帯住宅の注意点は、家の中に、お互いの世帯同士が行き来することが可能な出入口を設ける必要があります。
家の中で行き来可能な出入口が無いと、建築基準法上「共同住宅」となり、「特殊建築物」となります。
共同住宅になりますと、戸建て住宅であれば、敷地の接道が2mでよかったものが、4m以上必要になるなどの規制が厳しくなります。
なお、完全分離型の設計事例については、下記の記事をご覧ください。


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3.「一部共有型」二世帯住宅

玄関・台所などの一部を共有しつつ、二世帯がある程度の独立を保って生活できる住宅を「一部共有型」二世帯住宅といいます。
間取りの事例は、下図の通りです。

間取り図
上記の間取り図は、玄関・浴室・脱衣室を共有するタイプです。
3-1.「一部共有型」二世帯住宅のメリット・デメリット
「一部共有型」二世帯住宅のメリット・デメリットをまとめますと下表の通りです。

メリット・デメリット
台所や浴室などの水回りは、使う人の使用スタイル(こだわり)が異なります。
無理に共有しますとトラブルの元になります。
事前の話し合いで調整する必要があります。
3-2.共有する部分の割合
「一部共有型」二世帯住宅は、どの部分を共有している割合が大きいかを「リクルート調査カンパニー」が調べたデータがあります。

共有している部分の比率
出所:「2014 年 注文住宅動向・トレンド調査
(リクルート住まいカンパニー調べ)」
玄関の共有が一番多く、次いで水回りを共有する割合が大きくなっています。
なお、一部共有型の設計事例については、下記の記事をご覧ください。


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4.「完全共有型」二世帯住宅

寝室だけ分離する生活スタイルです。
間取りの事例は、下図の通りです。

間取り図
上記の間取り図は、寝室以外は全て共有するタイプの間取り図です。
「完全共有型」二世帯住宅のメリット・デメリット
「完全共有型」二世帯住宅のメリット・デメリットをまとめますと、下表の通りです。

メリット・デメリット
二世帯で生活空間を共有する型式となりますので、コミュニケーションをよく取ることがポイントとなります。
なお、完全共有型の二世帯住宅の設計事例については、下記の記事をご覧ください。


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5.二世帯住宅の建築費

二世帯住宅を入手する方法として、
- 新築
- 中古住宅を購入
- 既に住んでいる住宅を二世帯住宅にリノベーション
などがあります。
費用で見れば順に下がります。
同居スタイル(完全分離型、一部共有型、完全共有型)によっても違います。
5-1.「新築」二世帯住宅の建築費
二世帯住宅のハウスメーカーは、新築費用を公開していませんので、民間の統計データに基づき分析します。
5-1-1.二世帯住宅の建築坪単価
「2014年 注文住宅動向・トレンド調査」(リクルート住まいカンパニー調べ)によりますと、単世帯・二世帯住宅の平均延床面積・平均建築費は下表の通りです。
元の表に平均坪単価と単世帯に対する二世帯の割合を付加します。

平均延床面積と平均建築費
(「2014 年 注文住宅動向・トレンド調査
(リクルート住まいカンパニー調べ)」
を加工して作成)
この統計データより読み取れることは、
- 単世帯住宅よりも二世帯住宅の延床面積は1.33倍広いこと
- 建築費は1.36倍高いこと
- 平均坪単価は1.02倍高いこと
がわかります。
したがって、単世帯住宅と二世帯住宅の坪単価はほぼ変わらず、延床面積の違いにより、新築費用が決まることがわかります。
二世帯住宅の平均建築坪単価は62.56万円です。
5-1-2.同居スタイル別の平均建築費と延床面積
「完全共有型」「一部共有型」「完全分離型」の平均建築費は、下表の通りです。

(「2014 年 注文住宅動向・トレンド調査
(リクルート住まいカンパニー調べ)」
を加工して作成)
元の表に、平均建築費を二世帯平均坪単価:62.56万円で除して求めた平均延床面積を付加しています。
この統計データより読み取れることは、「完全共有型」「一部共有型」「完全分離型」の順に高くなり、延床面積も大きくなります。
共有する部屋・設備が少なくなるほど高くなります。
5-1-3.同居スタイル別の建築価格帯と延床面積
上表を応用して、同居スタイルごとの価格帯を出してみます。
平均延床面積にプラスマイナス10坪を加味して価格帯を計算しますと、下表の通りです。

なお、戸建て住宅の建築坪単価の推移については、下記の記事をご覧ください。

また、二世帯住宅を新築する上での留意点については、下記の記事をご覧ください。

さらに、土地探しのコツについては、下記の記事をご覧ください。

5-2.「中古」二世帯住宅の建築費
中古二世帯住宅の価格は、地域・築年数・同居スタイルによりバラバラです。
一定の傾向を見出すことは困難です。
価格帯は、1,000万円未満~3億円以上の二世帯住宅まで幅広く分布しています。
大手住宅総合情報サイトである
・「楽待」
・「健美家」
・「SUUMO」
・「LIFULL HOME’S」
などで検索しますと、多数の中古二世帯住宅を見ることができます。
5-3.既存住宅をリノベーションにより二世帯住宅化
既に住んでいる住宅を、リフォーム・リノベーションすることにより、二世帯住宅にします。
この方法は、土地・建物を購入せずに済む分、価格を一番抑えることができます。
ここで、リフォームとリノベーションの違いを解説します。
5-3-1.リフォーム
住宅全体を新築時の状態に戻す場合や、一部だけを戻す場合があります。
一般的には、一部だけを新築時の状態に戻す修繕工事を指します。
- 水回りだけを修繕する場合
- 部屋の天井・壁のクロス張替えや床材の張替えだけを修繕する場合
などがあります。

5-3-2.リノベーション
時代の趨勢と共に、設備・器具も日々進化しています。
その時点での生活スタイルに合わせた
・間取りの変更
・増築工事
・最新の住宅設備・器具への変更
・水回り設備の増加
などになります。
工事費用は、同居スタイルによって大きく違います。
リフォームかリノベーションかの目安は、下表の通りです。

なお、住宅のメンテナンス工事については、下記の記事をご覧ください。

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6.まとめ
以上、
- 二世帯住宅による型式
- 「完全分離型」二世帯住宅
- 「一部共有型」二世帯住宅
- 「完全共有型」二世帯住宅
- 二世帯住宅の建築費
について解説しました。
二世帯住宅は、同居スタイルにより、生活空間の共有部分割合が異なり、メリット・デメリット、建築費・購入費なども異なります。
親世帯からの資金援助が見込めるのであれば、完全分離型二世帯住宅を検討し易くなります。
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7-3.注文住宅無料資料請求サイト【持ち家計画】
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なお、「持ち家計画」の詳しい内容につきましては、下記の記事をご覧ください。

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